【超RIZIN】安保瑠輝也が前UFC王者ストリックランドと「生死を彷徨う」壮絶スパー! 鈴木千裕の拳負傷に『俺、代わりますよ』とパッキャオ戦代打出場の名乗りも
◆鈴木千裕のボクシング戦は世間に求められていないんじゃないか
◆ストリックランドを体感した「俺だけの特権」があった スパーリングから2日後、安保は右目を腫らし、額に傷もある顔で、「もう身体がヤバいぐらい張ってる。なんかパンプしたというよりかは、もう“生死を彷徨った”感じ」と振り返った。 「試合と同じルーティンをやって気持ちも作った。3分5Rやったけど、もう5R目なんか気持ちしかなかったから。でも“絶対に倒れたくない”っていう気持ちだけでやってたから、もうそういう時ってやっぱ人の底力が出るわけ。“オラァ”と心からの叫びみたいな気持ちが出たから、なんか久しぶりにそれを体感して」と、必死のスパーリングを語る。 「倒れてはいないけど、顔の傷も2日でこんぐらい引いたけど骨とか痛い感じがして顔もめっちゃまだ腫れてる感じがするな。俺は攻撃力もそうだけど、ディフェンス面でも自信がある。試合でもこんなもらわへん。やっぱ強かったわ、当たり前やけど」と、試合以上の経験をしたと振り返った。 「生死を彷徨った」スパーリングで得たものがあるという。 「スパーリングを見返した時に“思ったよりやれてるな”っていう自分と、“なんでここもっと行けへんのやろ”って、客観的に見てて“いやそこ行けよ”って思うんやけど、でもやっぱそん時の第三者視点の映像と、俺は直接視点の映像がある。ストリックランド選手がこう(L字ガードで前手を伸ばし)やってると、やっぱ行けへんのよなあ。行けへん理由があって、それも俺、教えてもらって、これはちょっとまあ、特別にストリックランド選手のスパーリングを体感した俺だけの特権というか。そういう部分を俺はこれから自分のものにしたいなって」。 スパーリング後の直接の技術指導の一部は、動画で確認できるが、ストリックランドから安保は、捨てパンチの動きなどのほかに、あの圧力の秘密も伝えられたようだ。 「ほんまに勇気出してコンタクト取って良かったなって、心の底から思うわ」──満足気な表情を浮かべた安保は、ストリックランドとの別れ際、今年中にラスベガスに行く約束をかわしている。 ◆鈴木千裕のボクシング戦は世間に求められていないんじゃないか そして、そんなタフなスパーリングを超えた安保は24日、新たな挑戦をぶち上げている。 ストリックランドとのボクシングスパーを終えた上で安保が語ったのは、鈴木千裕の怪我により実現が不安視されているマニー・パッキャオ戦のことだった。 「今世間で、あの鈴木千裕選手がパッキャオ選手とボクシングやるっていうことで、まあなんか五味選手との試合のことも“X”見てる感じだと、なんかちょっとボクシング2連戦、パッキャオ選手との試合、あんまり(世間に)求められていないんじゃないかなと思って、ちょっと俺が声を上げさせてもらおうと思って」と、切り出した安保。 「鈴木選手がパッキャオ選手と戦うにあたって、世間では『ボクシングのエキシビション2連戦やるんじゃなくて、MMAのRIZINのチャンピオンなんやからMMAで見せてくれ』っていう声があるやん。俺自身鈴木選手のことはめちゃくちゃリスペクトしてる。キックでもMMAでも頂点になってめちゃくちゃすごいやん。結局“鈴木、オモンナイ”じゃなくて、ファンからの期待やん。“MMAやってほしい”って。やったら『そこ、俺代わりますよ』って」と、負傷を抱えた鈴木に代わり、自身がパッキャオと対戦すると名乗りを挙げた。 久保戦後、「総合格闘技に専念する」と宣言していた安保だが、スダリオとの無差別級のキック戦、そして今回のパッキャオとのボクシング戦の名乗りは、どの道に繋がるのか。 「俺はキックボクシングにけじめをつけたいっていう発言で、その俺がどう向かっていくのかっていう部分では、要するに濁して終わらしてる状態なんやけど、俺ん中ではプランはある。スダリオ戦もあのでかい選手と試合するって考えた時に、“あっ、この試合をしたら俺は何かやれるものが必ずあるはずや”と思ってやったわけ。ストリックラン選手ともそう。“UFCチャンピオンの拳を受けてみたい”それで“俺の拳が通用するんか、確かめたい”って。パッキャオ選手はボクシング6階級制覇チャンピオンで、もうボクシングを極めた人。その世界のボクシングに俺は、中尾(剛之)先生のボクシングが通用すると思ってるから。それを証明したいと思う。でそれを世間が求めてくれるんやったら、なおのことやりたいなって」と、安保のファイターとしての成長と進化への挑戦の過程にあるとした。 安保は、「最後は榊原(信行)社長が決めること。俺の願いとしては(周囲が)そういう(安保vs.パッキャオを望む)声をあげてくれたら、動くんじゃないかなって思ってたりもして、その辺ちょっとみんなにお願いしたいなと」と、スーパーマッチ出陣への後押しを願った。 榊原CEOは、『RIZIN.47』試合後の会見で『超RIZIN.3』についても語るなかで、「スダリオも安保も、BreakingDownに気持ちよく送りこんだことで、違う熱もついただろうし、取り込めるものはすべて取り込んで“貸したものは返してもらおう”かな」とも語っている。 すべては鈴木千裕の怪我の回復次第。木村“フィリップ”ミノルらほか選手も名乗りを挙げるなか、「安保vs.パッキャオ」はあるのか。安保は傷だらけの顔で「俺は準備できてるよ」と不敵な笑みを浮かべた。
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