「日本一の漂着ごみ」対策にNFTアート活用:対馬市
長崎県対馬市は、漂着ごみ対策として行っている「Ocean Good Art(OGA)」のガバメントクラウドファンディングを開始した。前回の「対馬海ごみアート×NFT」から名称を変更し、新たな取り組みとして漂着物を活用した返礼品の提供も予定している。 リリースによると、対馬市の漂着ごみは年間3~4万立方メートル(一般家庭のお風呂約16万杯分)に達し、基礎自治体としては日本最大規模となっている。約7割が中国や韓国などの海外由来で、市は年間約2億8000万円の事業費を投じて対策を行っているが、回収できているのは全体の2割程度にとどまる。 第1弾のプロジェクトでは、約338万円の支援を集めることに成功。その資金を活用し、福岡を拠点とするアーティスト「しばたみなみ」氏が対馬で滞在制作を実施。作品は島内外8カ所で展示され、環境問題の啓発に貢献した。 OGAプロジェクトの特徴は、漂着物をモチーフとしたアート作品の真正性をNFTで証明する仕組みにある。スタートバーンの「Startrail PORT」を活用し、ブロックチェーン上で作品の証明書を発行。将来的にはNFT保有者による分散型自律組織(DAO)の構築も計画している。 日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)の幸政司専務理事は「(対馬市の)このような取り組みは、地方が抱えている問題を全く新たな視点から解決していく斬新な試みです。」と評価。クラウドファンディングサイトにてメッセージを寄せている。 |文:栃山直樹|画像:リリースから
CoinDesk Japan 編集部