堂本光一 21歳で史上最年少座長を務めてから24年、『SHOCK』シリーズがファイナル!「Show Must Go On」の精神で
◆千穐楽まで「もっと良くしていこう」という思いで 『SHOCK』シリーズの初演は2000年11月。当時21歳だった堂本さんが、帝劇史上最年少座長として帝劇初出演・初主演を務めて以来、毎年上演し続けてきた演目だ。どの公演も全日程即日完売で、「日本一チケットが取れないミュージカル」と言われた。足掛け24年間、代役なしの国内演劇単独主演記録1位を更新し続け、今年9月28日には前人未踏の2100回公演を博多座で達成している。 そんな『SHOCK』が掲げるテーマは、「Show Must Go On(何があってもショーは続けなければならない)」だ。 堂本さんは「(この言葉は)もはや哲学的と言うか。このストーリーの最後の『夜の海』という曲の中に、ライバル・タツヤのセリフで『コウイチは消えることを知りながらも走り続けている』というものがあります。何のために走り続けているのか。もう死んでいなくなってしまうのに。 『SHOCK』自体も今月で最後になるわけですが、たぶん千穐楽まで『もっと良くしていこう』とやっていくんだと思うんです。何のためにするのか、答えがないですもんね。 幕を開けたらそこにお客様がいること。ステージに立って後ろを振り返れば、こんなにもたくさんの素晴らしい仲間たちがいること・・・。その皆さんのために頑張ろうということがすべてじゃないかなと思っています」と、感慨深げな面持ちで語った。
◆魂を燃やす『SHOCK』の熱きステージ 『婦人公論』では、過去何度か『SHOCK』と堂本さんを取材してきた。上演20周年の取材の際には、今年1月に亡くなった篠山紀信さんが堂本さんを撮影(『婦人公論』2020年2月12日号表紙)。当サイトにアップされた、笑顔のツーショットも話題を呼んだ。 今回も『婦人公論』12月号(11月15日発売)において、堂本さんのグラビアインタビューを掲載。ファイナル公演に賭ける思いを聞いている。 インタビューで「『SHOCK』は僕という人間のすべてを形成してくれました」と語っていた堂本さん。24年の間には公演途中の震災やコロナ禍など、彼の力ではどうにもできないこともあった。その都度座長として、エンターテインメントとの向き合い方を模索してきたのだという。 『SHOCK』の舞台から放たれる、とてつもない熱量。全キャストから、「最高の舞台にしたい」という闘志にも似た思いが伝わってくる。「魂を燃やす」という表現があるが、この日のゲネを観て、まさにこのカンパニーのためにあるような言葉だと感じた。 11月29日の大千穐楽公演をもって、24年の歴史に幕を下ろす『Endless SHOCK』。初の試みとして、映画館での大千穐楽ライブビューイングも決定した。帝劇で、そして映画館で、ラストステージを見届けたい。
上田恵子
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