反対意見を言ったのになぜか信頼される?フリーアナウンサー直伝<相手との距離がグッと近づく一言>
フリーアナウンサー下間都代子さんが、SNSで2000人にとったアンケートでは約7割の人が「自分の声が嫌い」と答えたそう。しかし下間さんは、「話し方一つで、あなたの『声』は良くも悪くも印象が変わる」と話します。そこで今回は、下間さんの著書、『「この人なら!」と秒で信頼される声と話し方』から、信頼される「声」と「話し方」のスキルを一部ご紹介します。 【書影】関西でお馴染みの実力派アナウンサーが、シンプルなのに効果的な「声」と「話し方」のスキルを初公開!下間都代子『「この人なら!」と秒で信頼される声と話し方』 * * * * * * * ◆信頼を深めるひと言「**は…」 いつも相手と、みんなと「同じ考え」であれば万事うまくいくのだろうか? 「同じ考えの人だから信頼できる」わけではない。 それはあくまでも「価値観が同じ」なだけであり、「信頼」とは別のものだ。 「違うときは違う」とお互いに本音を言い合える関係こそが「信頼」に繋がる。 どのようにしたら反対意見を言えて、かつ「信頼関係」にまで発展させられるかを考えてみる。
◆信頼関係ゼロ 仕事上の関係、上司が部下の意見を聞く場面。 「君はプロジェクトのやり方についてどう思う?」 例えば現在進行形のプロジェクトの進め方について上司が部下に聞いたとき。 「私は今のやり方では効率的ではないと思います」 と部下が答えたとする。 上司自身は「このやり方で良い」と思っていたので、反対意見を言われたため、不機嫌になってしまった。そこで、 「まだまだわかっていないな、君は」 などと賛同しない部下に対して否定的な態度をとって、肝心の「なぜ? どこが? 効率的ではないのか」、という点について尋(たず)ねようとしない。 部下はこう思う。 「聞く気がないなら聞かなきゃいいのに」 「これからはこの上司には自分の意見を言うのはやめよう」 「信頼関係ゼロ」の上司と部下の出来上がりである。 では、このように、部下が意見に同意しない場合、どのように対応すれば良いのだろうか。
◆意見を述べるだけ とにかく話はまず聞く。最後まで聞いて一旦「君の意見はそうなんだね。ありがとう」と受け止める。ここから自分の意見を言うターンとなる。 ただし、それは相手の意見を打ちまかそうというのではなく、自分の意見を述べるだけだ。 「君の意見はよくわかった。ただ、実はね…私は少し違う見方をしているんだよ。効率を上げることは大事だと思う。しかしプロジェクトはチームで動かすほうが、後々強固になるからね。時間のかかるメンバーもいるが、長い目で見てもらえないだろうか。ここぞというときにアクセルを踏むから、そのときはぜひ、君の力を借りたい」 こんなふうに上司に言われたら「この人の言うことは信頼できそうだ。よし、それまで準備を整えておこう!」と思うだろう。