【月経前不快気分障害(PMDD)とは?】PMSとの違いは?薬剤師が解説する「おすすめ予防策」7選|美ST
最近PMS(月経前症候群)が悪化して生理前のメンタル不調がひどい……と悩んでいる人はいませんか? その不調は、もしかしたらPMDD(月経前不快気分障害)かもしれません。今回は、PMDDとPMSの違いと、PMDDの対処法について解説します。
1.月経前不快気分障害(PMDD)って?
①PMSとの違い PMDDとは、PMSの中でもメンタルの症状が特に強く出て日常生活にまで支障が出るような場合のことをいいます。 PMSの症状のひとつとして憂うつ感やイラつきが挙げられますが、PMDDの場合はさらに強い気分の落ち込みや不安・緊張感、情緒の不安定、抑えられないイライラなどがあります。 また、PMDDはメンタルの不調に伴い、「不眠や過眠などの睡眠障害が起こる」「攻撃的・暴力的になる」「希死念慮やパニック発作に繋がる」など、PMSに比べて社会生活や人間関係にも大きな影響が出やすいのも特徴です。 ②PMDD発見のポイント PMDDを発見するポイントは、メンタルの不調が生理周期に合わせて現れるかどうかです。同じような症状でも、生理周期に関係なく起こる場合は、PMDDには当てはまりません。 PMDDの症状の一例は、「突然悲しくなったり涙が出たりする」「イライラして対人関係に支障が出てしまう」「特に理由がなく不安や緊張が続く」「絶望したり自己批判的な考え方になったりして落ち込む」などです。 上記のような症状が生理の1~2週間前から起き、生理開始~終了の間で軽快し気にならなくなる場合、PMDDの疑いがあります。
2.PMDDの予防・緩和のためにできること
PMDDを予防・緩和する方法を7つご紹介します。 ①基礎体温やPMDDの症状を記録する 毎日の基礎体温や心身の状態を生理アプリや手帳に記録し、PMDDが起きる時期や症状の重さを把握しましょう。PMDDが起きる時期がわかれば、心の準備ができたり予定を調整したりなど自分の負担を減らしやすくなります。
②毎日の生活リズムを同じにする 生活リズムの乱れは、自律神経のバランスを崩し、メンタルの不調を悪化させます。できる限り起床や就寝、食事、入浴の時間を毎日同じにして、自律神経を整えましょう。 ③生理前はカフェインを控える PMDDの時は脳が興奮状態になっているため、脳を活性化させるカフェインは症状を悪化させる可能性があるといわれています。生理前はカフェインを控え、白湯やノンカフェインティーなどを選びましょう。 ④栄養バランスに気を付ける 心身の健康を保つには、栄養素が不足しないようにバランス良く摂るのが大切です。特に、カルシウムやマグネシウム、ビタミンB6の不足は、イライラに繋がりやすくなります。カルシウムが豊富な乳製品や小魚、マグネシウムの含有量が多い魚介類や大豆製品、ビタミンB6が多く含まれるレバーや豚肉を意識して摂りましょう。