1億円売れた“宇宙服素材”布団 厚さ「3センチ」で真冬越せる性能 どう開発した?
「テクノロジー×生活者目線」が生むイノベーション
モリリンには繊維商社として積み重ねてきた知見と、先端素材エアロゲルにアクセスできるネットワークがありました。しかし、それだけではヒット商品は生まれません。成功の鍵は、「生活者の日々の暮らしをどう豊かにするか」という視点を徹底して追求した点にあります。 どんなに優れたテクノロジーも、それを使う人々の感情や日常に寄り添わなければ、真価を発揮できません。商品開発において重要なのは、業界の最前線に触れつつ、生活者としての目線を失わないことです。これにより、単なる技術の紹介にとどまらず、消費者の「面倒」や「不便」を解決する製品へと昇華させることができます。 これらを踏まえて、商品開発の際には次の3つのステップを意識すると良いでしょう。 1. 日常の不満や不便を見逃さず記録する:生活者の視点で具体的な課題を洗い出す。 2. 最新テクノロジーをキャッチアップする:最新のテクノロジーを常に学び、生活者目線でその価値を理解する。 3. 1で洗い出した課題の中から、2でキャッチアップしたテクノロジーで解決できる可能性のあるものを選び出し、商品企画につなげる。 モリリンの商品企画は、こうした日々の取り組みがあってこそ実現したといえるでしょう。
ITmedia ビジネスオンライン