年俸1.8億円で早々退団の助っ人も…今季「コスパ良かった5人&悪かった5人」【パ・リーグ編】
田中、武田以外の3人は外国人選手となった。新外国人選手で大きな誤算となったのがフェルナンデス、コルデロのロッテの2人だ。フェルナンデスは160キロを超えるスピードが武器との触れ込みで、開幕から二軍では2試合連続無失点と結果を残していたが、その後に右肩を故障。5月には手術を受けて長期離脱となり、一軍での登板がないまま7月に自由契約となった。 コルデロもメジャーで100試合以上に登板した実績を誇り、期待は大きかったが開幕から調子が上がらず二軍暮らしが続いた。ようやく7月に一軍昇格を果たし2ホールドをマークしたが安定感は乏しく、わずか5試合の登板でシーズンを終えた。野手のポランコ、ソトの2人は機能していただけに、彼らが期待通りの働きを見せていたらもう少し優勝争いに絡めていた可能性もありそうだ。 来日2年目で大きく成績を落としたのがゴンザレスだ。メジャー通算888安打、107本塁打の実績を誇り、来日1年目の昨シーズンは打率2割台前半ながら12本塁打を放ってその片鱗を見せた。しかし今年は開幕から極度の不振で5月には登録抹消。8月に一軍復帰を果たしたが調子は上がらずわずか8安打に終わり、9月には引退が発表された。 セ・リーグ、パ・リーグどちらも高額年俸で入団した外国人の不振が目立つだけに、いかに上手く日本に適応できそうな選手をそれほどコストをかけずに獲得できるかが、今後より重要になってくるだろう。(文・西尾典文) 西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。
西尾典文