1歳児の保育士、手厚く配置の保育所に人件費加算へ 基準は据え置き
こども家庭庁は25日、1歳児に対する国の配置基準より保育士を手厚くした保育所に人件費相当分を加算する方針を決めた。一方で、見直しを検討していた、保育士1人あたり1歳児を6人担当できる現行の配置基準は据え置く。三原じゅん子こども政策担当相が同日、加藤勝信財務相と来年度予算案で折衝し、合意した。 加算要件は、業務の情報通信技術(ICT)化を進めている▽施設・事業所の職員の平均経験年数が10年以上――などで、来年度予算案に109億円を盛り込む。 保育所の配置基準を巡っては保育の質の観点から充実が求められる一方、人手不足で保育人材の確保が課題となっている。最低基準を引き上げると必要人材の確保がさらに逼迫(ひっぱく)することから、来年度は加算措置で対応する。 こども家庭庁は2024年度から、4、5歳児に対する保育士の配置基準を手厚くしており、1歳児についても、昨年12月に閣議決定したこども未来戦略加速化プランで「早期に改善を進める」と明記されていた。【塩田彩】