【大人用 紙おむつ購入動向調査2024】はじめて購入した大人用の紙おむつメーカーは2回目以降でも変えない人が約7割。購入場所は、初回と2回目で変化があることが判明
初回購入と同じメーカー品を選ぶ人の割合は約7割
「2回目以降の購入時も、初回に購入したメーカー品と同じメーカーのものを購入しましたか」という質問に対しては、「同じメーカーのものを購入した、購入し続けた」割合は68.90%、「途中で違うメーカーのものに切り替えた」割合は31.10%で、はじめて購入した商品が選ばれ続ける傾向にあることがわかる。 「履きやすさ、履かせやすさ(交換のしやすさ)」や「入手しやすさ」といった理由で商品を選択した介護する側の意向が、初回時に満たされていることで、2回目以降も同じものを購入する傾向が高いと考えてもよいのではないだろうか。 その一方で、介護対象者が感じる使い心地などについては、どの程度商品選択に影響するのか、介護対象者の意向や気持ちをどのようにくみ取り、購入動機につなげていくかは、メーカー側にとって今後の課題となっていくだろう。
調査結果まとめ
「紙おむつ」の購入実態について、“はじめての購入”と“2回目以降の購入”について、実際に購入したメーカー名、購入理由、購入場所、同じメーカー品を購入し続けているかなどを、アンケート結果を通してお伝えしてきた。 購入理由では、「交換のしやすさ」や「入手しやすさ」といった、介護をする人の意向が大きく反映され、2回目以降も引き続き同じ商品を使う人が多い結果となった。 購入場所では、初回は生活圏内の店頭が選ばれやすいものの、2回目以降は通販サイトも選ばれていることが判明した。 各設問のその他(自由記述)では、さまざまな回答が寄せられた。購入場所として選ぶ理由には、「クーポン券」や「ポイントが貯まる」ことを挙げていた人も多く、同じ店(通販サイトも含め)を利用し続ける理由の一つとなっている。 また、「買うとき、捨てるとき、持ち歩くときにも恥ずかしくない」「「おむつだとは一見わからないコンパクトなパッケージだから持ち歩くのに良い」など、紙おむつのデザインについて言及する回答もあり、「紙おむつを購入すること」自体に対する抵抗感が少なからずあることもわかった。 「紙おむつ」は、排泄ケアで、日々消費する必需品となっている人も多いからこそ、介護をする側の、時間的・身体的・心理的な負担を軽くすることが求められており、2回目以降も同じ商品を購入し続ける理由は、そこから見えてくるかもしれない。 一方で、介護対象者が、着用している紙おむつへの不満や悩みがある場合、本人の意向や気持ちをどのように吸い上げ、考慮し、対処するのかは、メーカー側が今後の商品開発の課題や訴求方法を考えるヒントとなってくるであろう。 【出典の記載についてのお願い】 調査結果を利用する際は出典を記載してください。出典の記載例は以下の通りです。 出典:【大人用 紙おむつ購入動向調査2024】(介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン) https://kaigo-postseven.com/177678 構成・文/介護マーケティング研究所