子どものスマホ課金、うちは大丈夫? 冬休みにチェックしたい『トラブル防止YES/NOチャート』
ケース3)自分のスマホを時々貸して使わせている場合
小学生に「LINEやってるの?」と聞くと「お母さんのスマホでやってる」という子も多いです。もしくは、子どもがゲームをやりすぎないよう、YouTubeを見すぎないよう、自分のスマートフォンを貸しているという保護者の方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、それによっていくつかの課金トラブルが起こる可能性があるので、気を付けたいポイントを二点お話しします。 一点目は、アプリストアのパスワード認証設定です。 保護者の方のIDですので、クレジットカードが登録されていることも多いです。アプリストア内での購入時に、パスワード認証は必須になっていますか?パスワード不要で購入できる設定なら、それはお子さんにクレジットカードを手渡しているのと一緒です。 また、パスワード認証は「常に」必須となっていますでしょうか。一度パスワードを入力した後、15分間または30分間は認証不要で購入できる設定もありますので注意してください。 例えば、子どもにねだられて一度安価な課金をしたら、その後の認証不要時間内で、知らないうちに高額課金をされてしまうというケースもあります。iPhoneの場合は「常に要求」、Androidの場合は「この端末でGoogle Playから購入するときは常に」という設定にしておくと安心です。 二点目は、ネット通販などの設定です。 例えばAmazonには、ボタンを一回クリックするだけで注文できる「1-Click」という注文方法があります。知らないうちに子どもが色々な買い物をしてしまい、商品が届いてはじめて気が付いたというケースもあります。ワンクリックで購入完了できてしまう状態で子どもにスマホを手渡すのは、ややリスクが高いかもしれません。 Amazonの「1-Click」設定はOFFにすることができますので、「アカウントサービス」から設定を変更しておきましょう。それ以外のネットショッピングサイトについても、注文時の仕様はさまざまですので、ぜひ設定を確認してみてください。または、子どもにスマホを渡すときは、普段使いしているネットショッピングサイトからログアウトしておくという対策もおすすめです。 実は、日本の子どもは「未成年者契約の取消し」という非常に強力な法律で守られています。未成年が保護者の許可なく、小遣いの範囲を超えている高額な商品を購入してしまったときは、その法律に基づいて購買を取り消すことができるんです。 しかし、保護者の同意を得て行った契約や、「成年者である」「親の同意を得ている」と偽った状態での契約は、この法律の適用外になります。つまり、大人のスマホを使い、大人のIDでログインして購入契約した場合や、大人のクレジットカードを使用して決済した場合などは、この法律に守ってもらえなくなるのです。(詳しくは最寄りの消費生活センターのWebページなどをご参照ください) 逆に、子どもには子ども用のIDを作成して使わせていれば、サービス内で年齢に応じた保護を受けられるだけでなく、なにかあった場合にこの法律を適用できる可能性があるので、ぜひ知っておいていただきたいです。