「グズ」呼ばわりする高慢な母のせいで介護うつに…それでも最期に見せた「感謝の言葉」に私が救われたワケ
終の棲家を自宅にするために
介護に関する講演で全国を飛び回る大場さん。そのなかで、気づいたことがあるという。 「在宅医療を専門とされる医師の方々とも講演先で会うんですが、自宅で最期を迎えるように患者さんに勧めても、『そうは思っているんだけど……』とその気持ちを抑え込んでしまう方も多いんだそうです。 その理由は、やっぱり不安だから。病気の痛みが出たときに、本当に自宅でそれを抑えられるのか。夜に突然苦しくなったときに、ケアをしてくれる人がいるのか。 あまり無責任なことは言えませんが、調べてみれば自宅で最期を迎えるためのいろんな補助や制度があって、不可能ではないことがわかるはず」 人は、どこで生まれるかを選ぶことはできないが、どこで死ぬかは選べる。自宅で最期を迎えるのが幸せだという声に耳を傾け、いまからその準備を進めてみてはいかがだろうか。
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