TikTok ショップ のサマーセールを振り返る。Amazonプライムデーに対抗した各ブランドの価格&販売施策
ブランドのセールを割引補助
TikTokショップのすべてのブランドが、7月のセールイベント中に補助金付きの割引を受けられるわけではない。TikTokショップは一部の割引の費用を負担するが、そのようなオファーは招待制である。つまり割引を受けるのは、厳選されたブランドと商品のみとなる。 テキサスを拠点とするブランド、BKビューティ(BK Beauty)でソーシャルおよびインフルエンサーマーケティング統括するソフィア・モネッティ氏は、7月のセールイベント期間中、同社では全カタログ74商品を20%オフで提供するとインタビューで語っていた。TikTokがその一部を補助することはないが、BKビューティのベストセラー商品であるファンデーションブラシとコンシーラーブラシの2つの商品には、TikTokが負担する追加クーポンが提供された。クーポンの範囲はさまざまだ。BKビューティのファンデーションブラシはさらに15%割引されるが、コンシーラーブラシは10%しか追加割引されない。 その上、TikTokショップは、モネッティ氏が「共同出資クーポン」と呼ぶものを提供している。たとえば、同プラットフォームでは、149ドル(約2万4000円)以上の購入で40ドル(約6400円)引きのクーポンを提供しており、この場合、ブランド側がクーポンにかかる費用の半分を負担し、残りをTikTokショップが負担する。 「これは昨年夏にTikTokショップに参入して以来、私が見た中でもっとも多い補助金だ」とモネッティ氏は言った。「当社はベストセラー商品を割引で少し強引に販売することを選択している。さらに自腹を切ることになるが、その代わりブランド認知度が高まり、顧客がより多くの商品を求めて戻ってくるようになる」。 同様に、ニュージャージーに拠点を置くコラーゲンブランド、オブヴィ(Obvi)のCEO兼共同創業者であるロナック・シャー氏も、TikTokのセールイベントが必ずしも利益をもたらすとは考えていない。むしろ、同氏はより多くの顧客を自分のブランドに引き付けるために、「非常に大胆な価格設定」を計画している。 「このイベントは100%、商品発見と、より多くの商品を人々の手に届けるためのものだ」とシャー氏は言う。「2、3ドル儲かれば上出来だ。損をしない限り満足だ」。