「おい!何をしとんねん」なぜ阪神の岡田監督は新庄日ハムにサヨナラ勝利も「5つの走塁ミス」に激怒したのか…怒りに込められたリーグ戦再開後のキーワード
交流戦のチーム打率.212は12球団中11位で得点38は10位。本塁打4はオリックスと並びワーストだ。 交流戦途中に打率2割を切った4番の大山が2軍落ちし、岡田監督は、近本を4番に据えるなど手を変え品を変えて打順を試行錯誤してきたが、いまだに大スランプのトンネルを抜け出る気配はない。打線が普通の状況なら梅野にセーフティースクイズを命じることもなかっただろう。連打やタイムリーを期待できない状況にあるからこそ、走塁や進塁打などで、ひとつでも先の塁を奪って、相手にプレッシャーをかけ、得点圏に走者を起き、ヒットなしでも得点できるシチュエーションを作っておかねばならない。 相手のスキにつけいる嫌らしい野球だ。 また昨季の優勝をリーグ最多の四球数が支えたように、粘って四球を選ぶことも重要だ。2つの走塁ミスを犯した前川だが、均衡を破った5回の攻撃は、彼が粘って奪った四球から始まっていた。 このチーム状況で交流戦を7勝11敗の借金4で終えられたのは上出来と言っていい。優勝した昨季も交流戦は7勝10敗1分けで、そう戦績は変わらない。 岡田監督は、あまりもの打撃不振に「交流戦に入る前から、今の状態では、パ・リーグのピッチャーは、なかなか打てんと言っていた通りの交流戦になった。負け(越し)は4つ。去年も3つ負け越していたから、そんなに変わらないけど、なんかもの凄い負けているような感じになっている」としたものの、「まあよくしのいだ。はっきり言うて。今のチーム状態から行くと」と総括した。 貯金は2をキープ。セ・リーグでは首位の広島に2.5ゲーム差でリーグ戦再開を迎えることができる。 ゲラが3試合連続失点で2軍落ちしたことは誤算だったが、交流戦3位の防御率.2.37が示すように、自慢の投手力が借金生活に転落することを防いだ。サンデー才木が3勝し、連敗をすべて止めたのも大きかった。 21日からの甲子園での横浜DeNA戦に向けて、岡田監督は「今度は、ある程度わかっているピッチャーというか、対戦のあるピッチャーと当たる。もう1回気持ち切り替えてね」と前を向き、今後の修正点を交流戦最後の日ハム戦で露呈した走塁ミスなど、ひとりひとりの役割の「修正」だとした。
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