名刺に写真、人間関係も「捨てる」という選択を…片付けのプロが教える人生最期の「大掃除」法
累計188万部の大人気シリーズ『おとなの週刊現代』が大幅リニューアル!週刊現代で大反響だった記事の中から、相続や在宅介護など、「死後の手続きと生前準備」にまつわる記事を、加筆のうえ、ピックアップ。 【マンガ】「一等地なのに格安物件」の不動産屋がかたくなに隠そうとする「恐ろしすぎ 〈第1部 知らないと損する死後の手続きの新常識〉、〈第2部 今日から始める生前準備のすべて〉、〈第3部 身の回りの整理整頓。人生の最期を考える〉の三部構成からなる『おとなの週刊現代 2024 vol.4 死後の手続きと生前準備』 (講談社MOOK) より一部抜粋・再編集して、人生の最期で失敗しないためのノウハウをお届けする。 『「究極の孤独」と言われる《死》と立ち向かうにはどうすれば…良い意味で「あきらめる」方法』より続く
ものより思い出
「やはり自分の視界に入る空間が乱雑だと、心も落ち着きませんし、気持ちも乱れてくると思います。逆に言えば、空間をきちんと整理整頓しておくと、この先も常に自分の心が穏やかで整然とした状態になるはずです」 こう話すのは曹洞宗正山寺の住職、前田宥全氏だ。前田氏が続ける。 「必要最低限のものだけ残して、その他のものを手放すのは悪いことではありません。人との大事な思い出だし、捨てられないという物は多いのかもしれません。しかし、本当に大事なのはその物ではなく、その人との思い出ですよね。だったら物がなくなったとしても、その思い出が自分の財産として心に残ることに気づけば、実はほとんどの物が必要ないと思うのです」 そうは言っても何から手をつけていいのか。そんなときこそ、人生の「大掃除」を始めよう。 まず片付けをするべきは、思い出の品々だ。現役時代に交換した数多くの名刺や年賀状は今後の人生で、必要ない。 お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智氏がこうアドバイスをする。 「男性にとって自分ががんばった証が、集めた名刺だったり、もらった年賀状だったりしますが、それはあくまでも過去のこと。大事なのは、今とこれからの未来です。 もちろん、すべてを機械的に捨てろとは言いません。すぐに顔が思い浮かぶような人のものなら残していい。今の自分にとって、その人との関係性がどういうものなのかを基準にしてください」