「ハドソン靴店なら、もしかしたら……」“他店に断られた靴”の修理に挑む職人の心意気
ー海外からの依頼も増えているそうですが、今後の目標はありますか? 今後は、靴好きの方やお客様にますます靴を好きになっていただけるようなサービスを作ろうと思っています。 また一番大切なのは、師匠の言葉通り、職人として食べていくことです。日本では職人離れが加速しています。厳しくつらい職人の世界を変えて、能力を伸ばす楽しい職場環境に変えたいです。それも職人だけではなく、店のスタッフも含めて、みんなが安心して暮らしていけるようにしていきたい。そのために今はお店を会社にして、社内のシステムを整えているところです。 さらに、後進の育成にも力をいれていきたいと考えています。職人の後輩とともに、日本の職人社会を世界に発信できるくらいまで発展させたいです。 靴の修理は「思い出の修復」だという村上さん。今日もハドソン靴店には、世界中から行き場のなくなった革靴が持ち込まれ、店の隅で修理を待っている。