横浜・みなとみらいからユニコーンを テック系スタートアップ支援拠点「TECH HUB YOKOHAMA」誕生
横浜市のテック系スタートアップ支援拠点「TECH HUB YOKOHAMA(テック・ハブ・ヨコハマ)」が2024年11月11日、横浜・みなとみらい21地区にオープン。当日はオープニングイベントも開催され、横浜市の山中竹春市長なども駆けつけた。 【もっと写真を見る】
横浜市のテック系スタートアップ支援拠点「TECH HUB YOKOHAMA(テック・ハブ・ヨコハマ)」が2024年11月11日、横浜・みなとみらい21地区にオープン。当日はオープニングイベントも開催され、横浜市の山中竹春市長なども駆けつけた。 TECH HUB YOKOHAMAは、日本経済を牽引するユニコーンスタートアップ創設を目的とし、横浜のシンボルとも言える、横浜ランドマークタワーの敷地内に設立。施設の1階、約400平方メートルのエリアに、ワーク・ラウンジと展示スペース、カフェレストラン、が用意されている。 ワーク・ラウンジは、国内外からビジネス人材誘引をメインとし、さらに周辺のインキュベーション施設等とも連携することで、人材同士のマッチングといったコーディネートを行う。この周辺施設との連携が、TECH HUB YOKOHAMAポイントで、横浜には大企業のR&Dや研究開発人材の集積といったポテンシャルはあるものの、これまでそれを活かしたテック系スタートアップが少ないといった問題点があった。 この問題点を解決するための施設が、まさにTECH HUB YOKOHAMAというわけだ。 展示スペースは、技術系スタートアップの試作品の展示だけでなく、来場者が実際に体験できるエリアとして提供。オープニングイベント時も屋外スペースで、日本のEVベンチャー企業FOMMが開発した小型EV「FOMM ONE」をはじめ、竹中工務店の自動搬送車両「DENTORA」やその関連会社オフグリッドフィールドの「オフグリッド型モバイルハウス」を展示していた。 カフェレストランのエリアは一般にも開放しており、ラウンジ利用者同士の交流だけでなく、イベント開催時にも活用できる。 オープニングイベントに登壇した、山中市長は「テック・アンド・グローバルというコンセプトのもと、ここ横浜を世界に挑戦するテック系スタートアップの集積地へと発展させていくグローバル水準のエコシステムを構築して、ユニコーンクラスのスタートアップを生み出しましょう」と前向きな意気込みを見せていた。 同じくイベントに登壇した、三菱地所 代表執行役執行役社長 中島篤氏は、三菱地所グループが、横浜ランドマークタワーを始めとした施設を誘致してきた実績をアピールするとともに「近年、このエリアにはグローバル企業や大企業の本社機能などが集まりつつある。その中で、技術系・テクノロジー系の優秀・有能な、そしてまた活力のある人材が集まってきている。この流れを生かしていくことがこのエリアの発展に繋がっていくのではないか」と、横浜にテック系スタートアップ支援拠点を設立する狙いを話していた。 来賓として登壇した内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局 局長 濱野幸一氏は「横浜市は横浜開港以来、文明開化の中心地として繁栄し、常に新しい技術や製品が海外から入ってきた国際都市だと認識している。みなとみらい21地区の大手企業研究開発の集積や有識者研究者の多さという横浜の素晴らしい特徴を生かし、グローバルに成長するスタートアップの創出に向けて1層突き進んでいただきたい」と、TECH HUB YOKOHAMAに大きな期待をよせていた。 来賓のCambridge Innovation Center CEO Timothy Rowe氏はTECH HUB YOKOHAMAについて「起業家、科学者、投資家が集まり互いに関係を作れる可能性のあるところはそんなに無い」と話していた。 「複数の人々が同時に協力し合うことで、イノベーションが生まれる。横浜の街にイノベーションを起こすため、ここで今日もつながることを楽しみにしている」と話す来賓のThe Drivery GmbH CEO Timon Rupp氏。 ワーク・ラウンジ利用メンバー(スタートアップ・協業企業・ベンチャーキャピタルの社員等)の募集詳細についてはTECH HUB YOKOHAMA 公式ウェブサイトに掲載している。 文● 中山智 編集●ASCII STARTUP 撮影●高橋智