座席も広々!サービスと価格を両立させた異色のエアライン「エアージャパン」の全貌
今回のテーマは、「空からニッポンを拓く!~密着!第3のエアライン~」。ANAグループが新たに始めたエアライン「エアージャパン」。ターゲットは東南アジアのインバウンド客で、フルサービスキャリアでもなくLCCでもない「第3のジャンル」への参入となる。 「エアージャパン」の狙いは、迎え入れた外国人を地方へと呼び込むことだが、かつてANAで地方再生請負人と呼ばれた峯口秀喜社長の戦略は成功するのか。 一方、一般人には縁遠い存在のビジネスジェット。その間口を、価格破壊で広げようとする新たな会社「マイクロジェット」が誕生した。「スカイマーク」の元社長・西久保愼一さんが会長を務める会社で、西久保さんはこれまでにないビジネスジェットを創ろうと奔走。新たな市場を切り拓こうと動き出した“異色のエアライン”に密着する。 【動画】サービスと価格を両立させた異色のエアライン「エアージャパン」の全貌
「空飛ぶ物産館」が地方を救う!?…“日本初”異色のエアライン
成田空港に本拠を構える「エアージャパン」は新しい航空会社ではなく、ANAグループの中でアジア路線の運航を担当してきた会社。これまでは社名を出さず、CAもANAの制服を着て乗務していたが、そのエアージャパンに、時代のニーズに応えた新たなエアラインを作ることが課せられた。
エアージャパンの社長に抜てきされたのは、峯口秀喜さん。峯口さんは整備士としてANAに入社後、地方活性化の事業に携わり、無名だった北海道・白糠町をサポートすると、その後、白糠町はふるさと納税に参入。寄付金額が全国トップクラスに。ANAの地方再生請負人とも呼ばれている。こうした実績が買われ、かじ取りを任された峯口さんは、「アジアからお客様を日本に持ってきて、大都市圏だけではなく、地方の活性化につなげていくことが我々のミッション」と話す。
去年7月、新潟県・津南町。日本有数の豪雪地帯を峯口さんが訪れた。待ち受けていた桑原悠町長は、早速、訪日客の誘致について相談する。新幹線の最寄り駅は越後湯沢だが、駅から車で約1時間かかるため、観光客が足を延ばしてくれないのが悩みだ。 峯口さんは津南町活性化に向けた取り組みを提案し、「イベントはバカにできない。できるだけバカバカしいイベントの方がいい。毎年やっていくうちにだんだんファンができ、いろんな人たちが来る。雪掘りは映像を見て大爆笑した」とアドバイスを送る。 峯口さんが大爆笑したのは、「雪下にんじん掘り競争」。雪で隠れた特産のニンジンを探し、多く掘り出したチームが勝ちという実に単純なイベントだが、アドバイスを受けた町長は、「エアージャパンを通じていろいろ実現していくと、とてもうれしい」と前を向く。