それでもビットコインはデジタル・ゴールドかを問う
デジタル・ゴールドとしてのビットコイン
同氏は、直感に反するかもしれないがリスク資産であると同時に価値の貯蔵媒体であることは可能だと付言する。「ビットコインを価値の貯蔵先として用いている人々は、その騰落率について知らないわけではない。」 テゾス・ブロックチェーン・プロトコル(Tezos blockchain protocol)の共同創業者で、2013年の価格暴落以前からビットコインに投資してきたOG(オリジナル・ギャングスターズ)であるアーサー・ブライトマン(Arthur Breitman)氏は、ビットコインが没収されにくいことから、別の意味での「価値の貯蔵」になっていると指摘する。 同氏はX上のワイゼンタール氏への返信で「ビットコインは、銀行口座が差し押さえられるような事態が発生した場合、有効な価値貯蔵手段となる」そして「文脈による」と述べた。 暗号資産データサービスであるメッサリ(Messari)の共同創業者ダン・マカードル(Dan McArdle)氏は、ワイゼンタール氏への返信とは別に、自身の古い投稿を引用した。その投稿では、多種多様な困難時においてビットコインが機能することに対してどれ程期待しているかが説明されていた。 「流動性危機のシナリオでは売られ、債務危機や通貨危機では買われる」はずだと、マカードル氏は2018年に書いている。現地時間8月5日の例は前者だった。 より伝統的な価値貯蔵媒体としての金価格は、現地時間8月5日午後に約1%下落した。 暗号資産関連の投資銀行ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のリサーチ部門責任者であるアレックス・ソーン(Alex Thorn)氏は、金との比較について次のように述べている。「価値貯蔵の媒体として何千年もの歴史があるものと比べて、まだ始まったばかりのビットコインを判断するのは相応しくない。」 ビットコインを購入することは、「価値貯蔵媒体としてのビットコインの将来性に賭けるベンチャー的なもの」だと同氏は言う。「ビットコインは未だ採用されつつある段階に位置している。だからこそ、ビットコインにはボラティリティと成長性の両面があるのだ。」 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Shutterstock|原文:Is Bitcoin Still a Store of Value?
CoinDesk Japan 編集部