「周東の次に速い…」ソフトバンク2位庄子の「俊足伝説」が始まる 95%の異次元指標をマーク
◇関東地区大学野球選手権1回戦 神奈川大 10―9 城西国際大(2024年11月5日 横浜スタジアム) 【写真】9回、神奈川大・陶山の同点適時二塁打で生還した庄子(奥)はナインと歓喜のハグ 上位2校が明治神宮大会に出場する関東地区大学野球選手権の1回戦が行われ、神奈川大が10―9で城西大に競り勝った。4点を追う9回に一挙5得点を奪う劇的なサヨナラ勝利を飾った。ソフトバンクからドラフト2位指名を受けた遊撃手・庄子雄大内野手(4年)は9回に二塁打を放ち、ミラクル勝利に貢献した。 神奈川大ナイン、そして庄子は諦めなかった。1点リードの9回の守備で一挙5失点。裏の攻撃で4点を追う逆境にも「ウチも初回に5点を取っていたので絶対に取れる」と確信していた。代打・山下竜矢が3ランを放つと、1番・庄子が右中間へ二塁打。中堅手が守備にもたつく間に50メートル5秒7の快足で三塁に到達した。後続の適時打で同点のホームを踏むと、チームは勢いそのままにサヨナラ勝利。「新チームが始まってから“活気”っていうテーマを掲げてやってきた。それを体現しようという雰囲気があったので、こういう結果になった」と汗を拭った。 パ・リーグを制したソフトバンクが2位の上位指名で獲得した「周東2世」だ。神奈川大学リーグでは57の盗塁企図で成功は54と驚異の成功率94・7%をマーク。この日は盗塁の機会はなかったが、9回に三塁までのベースランニングでその快足ぶりを見せつけた。徹底マークで指名に結びつけた担当の松本輝スカウトはネット裏で視察し「チームに加わっても周東の次に来る足の速さがある。それに盗塁のうまさもある」と熱視線を送った。 庄子の俊足は「小学生の頃から競争では負けるイメージがなかった。ずっと足に自信を持っていました」と筋金入り。中学時代の運動会では徒競走のアンカーを務め、バトンを受けた時には4位でトップには約半周差。そこから爆発的なスプリントでトップでゴールテープを切ったことがある。 劇的勝利で明治神宮大会の切符ゲットまで2勝。「この大会はリーグ戦と違って負けたら終わり。今日みたいな試合はできるか分からないけど一戦必勝で戦っていきたいと思います」と庄子。さらに「周東さんはすばらしい選手。マネするところはしっかり盗んで。負けてはいけない存在というか、盗塁王を獲るためには周東さんを超えなければいけない」とプロ入り後も見据えた。