ジョンベネ殺害事件、疑惑の兄は今どこに? ネトフリ出演拒否の理由
6歳の美少女、ジョンベネ・ラムジーの悲劇的な殺害事件は、約30年が経った今も人々の関心を集め続けている。ネットフリックスの『コールドケース: ジョンベネ・ラムジーちゃんを殺したのは誰だ』は、そんな有名事件を改めて検証するドキュメンタリー3部作だ。 【画像】殺害されたジョンベネ・ラムジーの両親 アカデミー賞ノミネート歴を持つ監督、ジョー・バーリンガーが手がけたこのドキュメンタリーでは、コールドケース(未解決事件)となったジョンベネ殺害事件の新たな証拠を取り上げている。バーリンガーはネットフリックスの公式サイト「Tudum」に「何の罪もない子どもが殺されることほど、恐ろしいことはない」と語った。「それに両親や9歳の兄による殺害という説を組み合わせると、さらに恐ろしい話になります」 このドキュメンタリーには、かつて第一容疑者とされた父親ジョン・ラムジーのインタビューが収録されている。シリーズの中でジョンは警察による捜査の不手際、法執行機関とマスコミのミスリードを指摘し、真相解明に必要な捜査について述べている。 監督はそんなジョンをこう表現する。「(娘を殺害された上に犯人扱いされるという)地獄のような体験をしてきた男が80歳になった今も犯人逮捕のために声を上げ、ボルダー警察に、より高度なDNA鑑定を要求し続けています」 しかし、父親や異母兄弟が出演するこのドキュメンタリーに、1人だけ参加を拒否した家族がいる。ジョンベネの兄、バーク・ラムジーだ。2008年に捜査当局が兄を含むラムジー一家の無実を発表したにもかかわらず、「兄による殺害説」は、ある時期から広く信じられるようになった。本記事では、バークの現在の状況、妹の死について長年語ってきたこと、そして彼自身が信じる犯人像について探っている。 ■あの日、ジョンベネに何が起こったのか? 1996年12月26日早朝、目を覚ましたジョンとパッツィ夫妻は、6歳の娘ジョンベネがいなくなっていることに気づく。パッツィが家の中で見つけた「海外派閥の個人の集団」が差出人とされる脅迫状には、娘を取り戻したいなら身代金11万8000ドル(約1800万円)を支払うよう記されていた。この金額は奇しくもこの年、ジョンが受け取ったボーナスの総額とほぼ同じだった。