ジョンベネ殺害事件、疑惑の兄は今どこに? ネトフリ出演拒否の理由
全米から疑われ、叩かれた一家
通報後、到着した捜査官は屋敷内を捜索したが、ジョンベネは見つからなかった。捜査官はジョンベネの部屋を立ち入り禁止にしたものの、夫婦が午前中に友人らを家に招き入れたため現場保全ができず、証拠が破壊された可能性がある。 その後、警察が署に捜索令状を取りに戻っている間、刑事リンダ・アーントがジョンが夫婦に家の中に不審な点がないか見て回るよう促す。こうしてジョンと友人が家の中を見て回っている途中、地下の窓のない部屋でジョンベネの遺体を発見した。 発見時、ジョンベネの口にはダクトテープが貼られ、取っ手をつけた紐が首に巻かれていた。司法解剖の結果、死因は絞殺と頭部外傷と判明。さらに、性的暴行を受けていたことも明らかになったという。 やがて警察が捜査対象をラムジー一家に絞ると、一家を犯人とみなした報道が過熱。同時に両親は幼い娘を美少女コンテストに参加させたことへの批判にもさらされた。年齢不相応といえるセクシーな衣装を着せた幼女に性的なアピールをさせた、といった批判だ。 1999年、大陪審は児童虐待致死と共犯の罪による夫婦の起訴を票決。その内容は、ラムジー夫婦が「違法に、故意に、無謀に、凶悪性を持って、生命または健康に危害を加える恐れのある状況に不当に子どもをさらした」というものだった。 しかし当時の地方検事アレックス・ハンターは、ラムジー夫妻と兄バークを有罪とするには証拠が不十分とし、起訴を見送る。その後、2008年、最新のDNA鑑定により、ついにラムジー一家は容疑者リストから外された。 「被害者の衣服2着それぞれに、(家族のものではない)不明男性1人のDNAが検出されたことで、この男性が殺害に関与していることが明らかになりました」。当時の検事メアリー・レイシーはラムジー夫妻に向けた声明でそう述べた。続けて「ご家族の関与を疑わせる世間の認識に、私たちが何らかの形で影響を与えた可能性があるとすれば、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。