大阪桐蔭から3人も。名スカウトが熱視線を送る2018年のドラフト逸材14人
明日23日に開幕するセンバツ甲子園を控えて各球団スカウトの2018年のドラフトへ向けてのリストアップ作業が進んでいる。プロ野球ではオープン戦が終盤に突入するが、アマチュア野球界も本格シーズンの開幕を前に実戦が始まっている。今年のドラフトは豊作なのか? 注目プレーヤーは誰なのか。ヤクルトのスカウト責任者として古田敦也や宮本慎也らを発掘してきた片岡宏雄氏に、ドラフト候補選手の映像と情報をチェックしてもらい「気になる逸材」をピックアップしてもらった。 「センバツは大阪桐蔭の根尾、横川、藤原の3人くらいしか目につかない。ドラフト候補を全体的に見ても、昨年の清宮幸太郎に代表されるような“10年に1人”の逸材は見当たらない。つまり誰が見てもプロですぐにローテーションに入りますよ、クリーンナップを打てますよ、という選手はいない年だ。しかし、将来性と素材の素晴らしさ、ここから秋までに化けるという可能性を持った選手は何人もいる。高校生では、指導者が大谷翔平に影響を受けたのかもしれないが、投手でも野手でも大きな可能性を持った二刀流選手が上位候補として名前が挙がってくるのが特徴だろう」 片岡氏が、二刀流可能なほどのポテンシャルを持った万能プレーヤーとしてチェックしたのは、投手、センター、ショートまでこなす“三刀流”の大阪桐蔭の根尾昂、名門・横浜高の万波中正、花咲徳栄の夏の甲子園優勝メンバーで、打率.520、2本塁打、6打点と暴れ、投げても最速146キロをマークしている野村佑希の3人だ。根尾は、投手として最速148キロ、バッティングでも一発がある。 万波は、コンゴ出身の父を持つ190センチ、90キロの体格を誇り多くのプロを輩出してきた横浜で1年から鍛えられてきた。投手としての最速は146キロで通算28本塁打だ。 「センバツに出てくる根尾は、プロでは野手転向だろう。150キロ近いボールを投げるほど肩も強いし、いわゆる万能アスリート型でショートならば、池山隆寛(元ヤクルト、現楽天2軍監督)と今宮健太(ソフトバンク)を足したようなスケール感がある。万波のパワーは投手としても抜群、特にバットを振る力は一流だ。花咲徳栄の野村は、荒っぽい衝突型のバッティングが気にはなるが、ピッチャーで140キロ台を出すほど肩もあり、どう育つかという面白さがある」