大阪桐蔭から3人も。名スカウトが熱視線を送る2018年のドラフト逸材14人
現段階で片岡氏が彼ら3人に付けたのは「A」評価。昨年の日ハムの清宮幸太郎やオリックスが競合の末獲得した左腕の田嶋大樹、中日に指名された右腕の鈴木博志らの「特A」と呼ばれるまでの評価の選手は、今のところまだ見当たらないが、「A」と「特A」の間の「A´」評価としては2人の投手がピックアップされた Hondaの齋藤友貴哉、埼玉栄高の米倉貫太の両右腕だ。 齋藤は、山形中央高では控えだったが、桐蔭横浜大時代からドラフト候補として頭角を現した。結局、プロ志望を断念したが、Hondaへ進み都市対抗で152キロをマーク。2種類のスライダーにスプリットを操る。米倉は、甲子園出場はないが、長身から140キロ中盤の角度のあるストレートを投げる。ダルビッシュ有を東北高で育てた名将、若生正廣監督が指導している。 「投手は社会人の齋藤、高校生の米倉の2人がとりわけ目についた。齋藤は下半身が安定して、肩からぐっと前へ出てくるので腕が振れる。上背もあり、本格派としてエースになれる素材。米倉はダルビッシュばりのフォーム。しっかりしたステップで下半身をリードして体が使えている。ここから力強さをどうつけていくかが課題になるが、素材は超一級品だ」 片岡氏が、投手で「A」ランクに位置づけたのが、社会人では、流通経済大時代から注目を浴びていた日本通運の生田目翼、大学生では、富士大の最速149キロの左腕、鈴木翔天、八戸学院大の最速151キロの左腕、高橋優貴、そして高校生では、センバツ優勝候補でもある大阪桐蔭の190センチの大型左腕、横川凱の名前を挙げた。 「生田目は、怪我が不安視され大卒時にはドラフトから漏れたが、低い重心から投じるボールは重く安定感がある。社会人では抑えをやっているようだが、中継ぎ、抑えを補強したいチームは上位で獲得にくるだろう。鈴木は、肘の使い方がいい。ただ、まだリリースがバラバラ。安定感が出てくれば評価はさらに上がる。八戸学院大の高橋も腕が振れて勝てるピッチャー。荒れ球だが、横浜DeNAの浜口遥大のようになれるかも。高校生では横川。身長190センチと阪神の藤浪晋太郎級のサイズがあるわりに動きがスムーズ。プロ後の伸び幅が楽しみだ」