横浜DeNA“三浦番長野球”とは何か…OP戦白星発進に見えたラミ流継承と独自色
試合後のオンライン会見をのぞかせてもらったが、この場面の神里の盗塁を「サインか?」と聞かれ、三浦監督は、「そこは作戦なので」と多くは語らなかった。 ラミレス監督は何を聞かれても答えていた。その説明がときに矛盾を生んで、しばしばSNS上で“炎上”したが、作戦面であろうとすべてをガラス張りにすることで指揮官の説明責任は果たしていた。マスコミやファンにとってはありがたかったが、この手法はチーム内外に影響は出る。なにより対戦チームに作戦のヒントを与えることにもなりかねない。むしろラミレス監督の通したスタイルが珍しく、この“番長流”が、NPBの野球では通常ではある。指揮官のコメントがチーム内外に与える力は意外と大きい。“番長流”のスタイルが、今季のチームの統率にどうつながっていくかも注目ポイントである。 そして何より投手の”見極め力”が三浦監督にはある。ローテー入りに大きく前進した京山のピッチングに関しても「ひざ元のストレートで自信を持って押し込めていた」ことを評価していた。 手術明けの今永が開幕に間に合わず、外国人もまだ揃わない現状において、当面は、三浦監督のやりくりがチームの浮沈を握る。 まだ人数を制限されているとはいえ本拠地ファンの前でオープン戦を白星発進した。勝利儀式が終わると三浦監督は、“監督初勝利”のウイニングボールを牧から手渡されたが、「なんだ?」と拒否して返した。 「オープン戦だもん(笑)。いらない。返しました。ボールは、どっかいったんじゃないですか」 監督初勝利のメモリアルボールは、3月26日、東京ドームでの巨人との開幕戦で手にすればいい。