SUBARU STIが ニュルブルクリンク24時間レースでSP4Tクラス初優勝
悪天候の中ポールポジションからSP4Tクラス初優勝
スバルテクニカインターナショナル(STI)が、現地5月30日から6月2日にかけてドイツ・ラインラント=プファルツ州アイフェル地方のニュルブルクリンクサーキットで開催された第52回ニュルブルクリンク24時間レースに参戦。「WRX S4」をベースとする「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024」を投入し、SP4Tクラス(排気量2.0L以上2.6L未満のターボエンジン搭載車クラス)で初優勝を果たした。 【写真はこちら】 16年の戦いを有終の美で飾った総監督の辰己英治氏。(全2枚)
「SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024」(ドライバー:カルロ・ヴァン・ダム/ティム・シュリック/佐々木孝太/久保凜太郎)は、SP4Tクラスのポールポジションからスタート。 「究極の一般公道」「緑の地獄」とも言われるニュルブルクリンク・サーキット(1周25.95km)を走行する中で、序盤からノートラブルでリードを築き、スバルディーラーメカニック8人を含む整備チームの迅速かつ的確な対応によって完璧なレースを展開。しかし、一時総合40位まで順位を上げるも濃霧による視界不良のため長時間の赤旗中断。 その後も天候は好転せず、レース再開できないままセーフティカー先導のフォーメーションラップにてSP4Tクラス優勝のチェッカーフラッグを受けた。 極めて過酷なコースから「車両開発の聖地」とも呼ばれるニュルブルクリンクでSUBARUは、初代インプレッサ発売直後の1992年以来、このニュルブルクリンクで量産車両の開発テストを実施している。 また、同コースで行われる24時間耐久レースには2008年からインプレッサWRX STIで出場。2009年からはSTIが独自プログラムとして連続チャレンジを継続しており、2011年と2012年、2015年と2016年、2018年と2019年は、SP3Tクラス(2リットル以下のターボ車)で連続クラス優勝を果たしている。 昨年からはSP4Tクラスに参戦し、2年目の挑戦となる今年は初クラス優勝、総合順位51位、周回数44周を達成してみせた。
総監督辰己英治氏が有終の美
2008年から同大会に参戦していた総監督の辰己英治氏は今年がラストイヤー。 辰己氏は「クルマとしてはほとんど計画通りに仕上がっていました。ただ、予選はドライでクリアラップが取れずでしたが、雨の中カルロが渾身のアタックで8分53秒台を記録してくれました。車重は重くハイパワーでもないこのクルマですが、GT4と肩を並べるくらい速いクルマになったなあと感慨深いです。STIの技術を使ったパーツが良い仕事をしてくれたのだと思います。今年は7時間半で終わってしまいましたが、耐久性にも自信があったのでできれば24時間を走らせてみたかったですね。とはいえ、悔やむこと、思い残すことはありません。」と語っている。
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