顧客にかなりの主導権。 割引 をいかに魅力的にみせるか激化:Fashion Briefing
つねに勝者となるのはシンプルな戦略
Tシャツブランド、トゥルークラシック(True Classic)のグロース担当バイスプレジデントのペイジ・デッカー氏は、顧客に過剰なオファーを提供するのではなく、結果を出して信頼を築くためにシンプルで大々的なセールに注力したと語った。「11月2日から最大60%オフのセールを行い、ブラックフライデーの前の週には最大70%オフという大幅な値引きにシフトした」とデッカー氏は言う。このブランドでは、一般的にブラックフライデー期間中、買い物客に人気のカテゴリーであるシンプルなベーシックアイテムに重きを置いている。「多くのベストTシャツパックを40~50%オフで提供し、これが成功を牽引した」。同社は2023年に2億5000万ドル(約368億円)の売上を上げるペースだ。 デッカー氏はさらにこうも述べている。「ソーシャル上で多くのブランドが、『これはX%オフだが、こっちはY%オフ』といった複雑なメッセージを発しているのを目にした。『最大X%オフ』とストレートに伝えるような、シンプルな戦略がつねに勝つ」。買い物客は、ソーシャルメディア上の広告をクリックした後、トゥルークラシックのサイトに誘導される。これがホリデーシーズンのブランドの最大の売り上げを牽引している。Adobeアナリティクスによると、オンライン取引の59%がモバイルで行われており、これは今年のモバイルショッピング利用の増加を反映している。 トゥルークラシックにとって、BFCMは新規顧客獲得でも価値があった。アナリストによると、このショッピングシーズン中にブランドを試すために、多くの顧客がエントリーレベルの低価格や割引に注目する。「シームレスで摩擦のないオンラインショッピング体験を作り出すためのサイトの強化など、その曲線の先を行くことが重要だ」とデッカー氏は言う。「これはeコマースに慣れていない消費者にとって特に重要だ。サイトエクスペリエンスやオファーが複雑で購入方法がわからなければ、消費者は離脱してしまうだろう」。 [原文:Fashion Briefing: The year of the savvy BFCM shopper] ZOFIA ZWIEGLINSKA(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)
編集部