東大生が出題!「思考力」をぐんと高めるクイズ 入試問題は「ただ暗記したら解ける」内容から変化
最近の学校のテストや入試問題では、問いを立てて身の回りのことに疑問を持つ、「探求型思考力」が問われる傾向にあります。『アカデミックマインド育成講座』を監修した東大カルペ・ディエムの西岡壱誠氏が、問題が解けずに悩んでいる子どもに対して、有効なアドバイスを紹介します。 【写真】『アカデミックマインド育成講座』(東大カルペ・ディエム 著、西岡 壱誠監修)では10代からの探求型思考力の身につけ方を紹介 ■麻布中学や東大で出題された問題 昨今の中学入試・高校入試・大学入試は、昔と大きく変わってきています。 社会の問題を例に紹介すると、昔は、「大豆の生産量世界一の国はどこか答えなさい」「ペリーが来航したのは何年か答えなさい」といったように、データや歴史的事実を覚えれば解けるような問題が多く出題されていました。
しかし昨今では「大豆の生産量世界一の国はブラジルですが、それは一体どうしてなのか、ブラジルの国土に触れて答えなさい」といったように、「なぜそうなっているのか」という背景事情を問う問題が増えています。 もっと具体的な例を挙げましょう。麻布中学校では「大型スーパーやコンビニのプライベート商品として、袋入りの便利なカット野菜が増えてきたのはなぜですか」という問題が2021年度に出題されました。 また、2022年度の東京大学の入試では「ブルーベリーの収穫量第1位は東京都である。東京都でブルーベリーの栽培が盛んな理由を1行で説明せよ」という問題も出題されました。
これらも「データそのもの」ではなく、「なぜそういうデータが出ているのか」を問う問題であり、データだけを覚えても答えを導き出すことはできません。 「覚えれば解ける」入試問題から、「覚えていても、考えなければ解けない」入試問題へと変化してきているのです。 われわれは全国の中学・高校で、「アカデミックマインド育成講座」を実施しています。最近の入試で出題されている「思考力を問う問題」や、われわれが作ったその類題を子どもたちに解いてもらい、思考力をアップさせる授業を行っているのです。