【2025年度大学入試】最新動向と推薦入試(年内入試)のポイントは?
【■学部系統別の志望動向】 学部系統別の志望動向に目を向けると、国公立大・私立大とも語学、国際関係学系統の志望者増加がめだちます。 近年は、コロナ禍などを背景として理系学部の人気が続いていました。 しかし2025年度の志望動向では落ち着きを見せ、極端な理高文低(文系学部に比べて理系学部の人気が高い現象)の傾向は薄れつつあるようです。 なお近年は、国公立大・私立大ともに情報系統の志願者が増加傾向にあります。 また、文部科学省の「大学・高専機能強化支援事業」(デジタル分野などの成長分野を担う高度専門人材の育成を助成金によって支援する施策)を受けて、各大学では情報系統学部新設や定員増員などの動きが見られます。 情報系統学部への進学を考えているお子さまにとっては、大きなチャンスと言えそうですね。
新課程入試の共通テストでは国語と情報が要注目!
2025年度からの新課程入試開始に伴い、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)においても、試験時間や出題内容などの変更があります。 中でも注目されているのが、大問が1問増える国語と、新設教科である情報です。 この2教科について、押さえるべきポイントを解説していきましょう。 【■国語(実用的な文章)では、読解や図・グラフの読み取り演習量が得点の差に?】 国語は、これまで2問だった「近代以降の文章」が3問になり、合計5大問の構成になります。 大問が増えるため、2024年度まで80分だった試験時間も、10分延長されて90分となります。 追加される「近代以降の文章」では、小説や評論とは異なる「実用的文章」の読解が課される予定です。 大学入試センターが公表している試作問題では、報告書やレポートといった文章のほか複数の図やグラフなどを読み取って解答する問題が出題されています。 ベネッセが2024年9月、約140名の高校の先生方に向けて実施したアンケート*からは、「実用的文章」の対策法に課題を感じていらっしゃる現状が浮かび上がりました。 具体的には「大問ごとの時間配分について判断が難しい」といった声が届いています。 *2024年9月17日、18日開催 WEBセミナー「新課程 共通テスト」の受験戦略を考える 国語ご担当先生の事前アンケート 「共通テスト模試」の結果を見ると、「実用的文章」の大問中、複数の資料から主張の根拠を考察する小問の全体正解率は41.4%でした。 それぞれの資料に示された内容を整理し、整理した内容と文章の主張との内容を吟味しながら解答できるかどうかが、学習のポイントになります。 ただし、2024年度までの共通テストでも、複数の資料を関連づけて整理しながら解答する問題は出題されています。 2024年度の共通テストで好結果を実感している高校では、授業の中で多くの資料や図、グラフの読み取り演習を行ったり、定期テストで資料の読み取り問題や、読解量の多い問題を出題したりしていたことがわかっています。* 2025年度以降の共通テストで得点を伸ばすための対策として、頭に入れておくとよさそうです。 *「2024年度 新課程および教育活動全般に関する調査」より。