天気や円安も後押し 「海の京都」大型連休の人出が36・7万人
一般社団法人の京都府北部地域連携都市圏振興社(海の京都DMO)は「海の京都エリア」にある主要観光施設の今年度の大型連休期間中(4月28日~5月8日)の利用者数が、前年度同時期比2・5%増の36万7059人に上ったと発表した。期間後半が好天に恵まれたことや、円安の影響で訪日観光客が増加したことなどが要因という。 調査は福知山、舞鶴、綾部、宮津、京丹後の5市と伊根、与謝野の2町の計52の観光施設で実施した。 利用者数が前年度を上回った市町は、福知山、舞鶴市、綾部の3市と伊根町。中でも、海の上に浮かぶように建ち並ぶ舟屋群が訪日観光客にも人気の伊根町は20・3%増の大幅な伸びを見せた。 施設別では、イベントでにぎわった「舞鶴赤れんがパーク」(舞鶴市)が29・9%増、「道の駅てんきてんき丹後」(京丹後市)は19・4%増、「あやべグンゼスクエア」(綾部市)の14・9%増などが目立った。あやべグンゼスクエアは綾部バラ園などを目的に訪れる観光客が増えており、新型コロナウイルス禍前の令和元年度比では2倍以上となった。 主要観光施設の利用者数はコロナ禍の収束に伴って増加傾向にあるものの、元年度(55万3502人)の66・3%にとどまり、本格回復には至っていない。 海の京都DMOの担当者は「伊根町や宮津市などで訪日観光客は増えているが、エリア全体でうまく取り込めていない。平準化が課題だ」と指摘。「2025年大阪・関西万博を見据え、旅行会社への訪日観光客向けツアーの売り込みなどに取り組んでいく」としている。(橋本亮)