史上初の“4億円レーサー”誕生なるか?大混戦のKEIRINグランプリ出場権争い、“絶体絶命”からの大逆転にも期待/G1「競輪祭」直前賞金状況
ボーダー付近は若干ブレーキ気味
ダービー準Vに破竹の11連勝と春に活躍した岩本俊介は、ダービー後の4位から徐々に順位を落とし9位に。 22年S班の吉田拓矢は昨年の失格などの影響で7月からS級2班となり、予選スタートとなっているにも関わらず健闘。寛仁親王牌では二次予選で失格を喫してしまったが、11月は防府記念を走り優出(決勝は9着)。寛仁親王牌前の12位から順位をひとつ上げた。 吉田と入れ替わる形でひとつ順位を下げたのは、飛躍の1年を歩んでいる窓場千加頼。オールスターで準優勝(連係した古性がV)と結果を残し、オールスター直後は賞金ランク9位まで順位を上げた。9月の地元・向日町記念では脇本雄太と別線勝負を選択し惜しい準V。ただその後の出走はGII共同通信社杯、GI寛仁親王牌のみに留まっている。寛仁親王牌ではまさかの一次予選敗退となり、出走本数の少なさも相まって順位を落とす形となった。 競輪祭を優勝せずとも、獲得賞金でグランプリ出場が狙える現実的なラインはこのあたりまでと目されている。最終的なボーダーラインは1億円になる可能性まで考えられているが、現状のボーダーラインといえる6500万~9000万円には現S班4名を含む7名が位置している。 S班以外のボーダーラインの選手の近況はややブレーキ気味だが、S班でボーダーラインにつける選手たちの状況には動きが出ている。ここで、S班の獲得賞金状況を見てみよう。
史上初の“4億円レーサー”誕生なるか
グラフで見ると一目瞭然だが、古性優作がすでに2億オーバーで他を圧倒している。今年のビッグレース(GI、GII)で一度も決勝を外しておらず、決勝で確定板を外したのも全日本選抜とサマーナイトの2回のみ、GIの準決シードレース(ゴールデンレーサー賞、ローズカップ等)にも全日本選抜以外はすべて乗っており、驚異的な安定感だ。 これまでの年間獲得賞金額最高記録は、2022年に脇本雄太が記録した3億584万2300円。これは公営競技初の“3億円レーサー”誕生と報じられたが、今年の古性は大幅にこの記録を塗り替える可能性がある。競輪祭、グランプリの結果次第では史上初の“4億円レーサー”誕生も夢ではない。