ウイリアムズ代表、”特別じゃない”発言をミック・シューマッハーに謝罪「まったく間違った方向性で伝わってしまった……」
ウイリアムズはF1イタリアGPから、ローガン・サージェントに代わりフランコ・コラピントを起用しているが、ジェームス・ボウルズ代表はその後任候補のひとりだったミック・シューマッハーの評価について”特別”ではないと発言したことを謝罪した。 【リザルト】F1第16戦イタリアGP:FP2結果 ウイリアムズはすでに来季、アレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツJr.の起用を決定済みであり、サージェントの後任は今季残りの9レースを戦った後にウイリアムズのシートを得ることはできない。 そんな状況の中、F1での経験が2シーズン分あるミック・シューマッハーではなく、ルーキーのコラピントを選んだ理由について、ボウルズ代表は若手ドライバー・アカデミーのドライバーを起用した方が良いと考えたと説明した。 その判断の根拠のひとつとして、ボウルズ代表はシューマッハーについて、彼を獲得することを正当化する”特別”なステータスがないと感じていたことを明かした。 「これについては率直に言うべきだ。ミックは特別な存在ではない。ただの良いドライバーなんだ」 このコメントに、シューマッハーをリザーブドライバーとして起用するメルセデスのトト・ウルフ代表は、自分の考えを胸にしまっておいたほうがいいと指摘した。 「時に彼は発言がストレートすぎることがある。あのコメントはなかったほうが良かったかもしれない」 ウルフ代表の指摘を受け、ボウルズ代表は自身の発言の意図を明らかにすべく動いた。 「今朝、ニュースの見出しを読んだところ、ミックについての文脈で”特別”というワードを使っていることが伝わってきた」 そうボウルズ代表は語った。 「何よりもまず、私が何を意図していたかを明確にしたい」 「ミックを貶めるためにここにいるわけじゃない。ミックはワールドチャンピオンを獲得するようなチーム(メルセデス)にいて、そのチームが彼をリザーブドライバーに選んだんだ。それにはちゃんと理由がある。彼が信じられないほど強力な候補者だからだ」 「特別という言葉の意味は? 私はそれを基本的に、アイルトン・セナやルイスのように複数回のワールドチャンピオンという意味で使っていたんだ。明らかにそんな比較をするのは愚かなことだ」 ボウルズ代表は、シューマッハーはドライバーとして大きく成長したと述べ、自分の発言は間違っていたと認めた。 「彼は厳しい日々を過ごし、例外的なほどの進歩を遂げ、彼の周囲のチームも非常に強力だ。それが彼の現状だ」 「我々の決断は、我々は自分たちのアカデミーとそのドライバーと共に歩んでいきたいという事実に基づいている」 「私はミックにも謝罪した。彼は私に何かをリクエストしたわけではないが、私にとって大切なことなんだ。彼とはとても親しいし、まったく間違った方向性で伝わってしまったからだ」 「だから何よりも、そのことをはっきりと伝えたかったんだ。彼の能力を疑う必要はないが、ウイリアムズとしてはアカデミーでやっていくしかない。自分たちがやっていることは理に適っているんだ」
Jonathan Noble