プロはなぜ人よりブラックバスを釣るのか?ヒントはその思考方法にあった…!
先日行われたバスマスタークラシックにおいても素晴らしい成績を収めた伊藤巧さん。世界を又にかける日本人最強クラスのアングラーともなればさぞ特殊な考えを持っているのかと思いきや、実際は伊藤さんの人柄らしい、明朗で素直なものだった。バスやベイトを追いかけ、ルアーの強弱を意識したシンプルなルアーローテーションでバスへとたどり着く。伊藤さんが『パズル』と称するそのスタイルを読み解くべし! 【画像】ワカサギ食いのバスをもっと釣るためのローテーションルアーたち
【その1】バスのサイズによる捕食傾向の違いに注意
伊藤「数を釣るとなったら、狙いとなるバスの性質をまずは知っておいたほうがいいですね。そもそも、でかバスとそうでない魚は、動きの傾向に違いが見られます。デカいやつは効率的に捕食を行いたいので、産卵期のベイトなどの栄養価の高い大きいエサを、1番いい場所で食べるんです。しかも1日中食べるのではなく、マズメ時などのタイミング限定で。それに対して普通の魚たちは、そんな贅沢ができません。小さくてもたくさんいるベイトを、常に捕食し続けることで、栄養を取り続けるしかないんです」 伊藤「霞ヶ浦水系にある牛堀という消波ブロックのあるポイントで、エビやゴリがっぱいいる消波ブロックの中を1日中狙うと、サイズは伸びないけど数は釣れると思います。一方、マズメ時に消波ブロックの外側をシャッドやミノーで通せば、ワカサギ食いのデカイ魚が釣れる可能性が出てくる。魚のサイズによる捕食傾向の違いが、釣果に影響を及ぼすんですよ」 でかバス:1番いい場所で栄養価の高い大きい餌を食べる→タイミングはマズメ時など限定的 普通のバス:小さくてどこにでもたくさんいるベイトを食べる→常に食べ続けている でかバスは小さいルアーで釣れないのか? 伊藤「必ずしも大きなルアーじゃないと釣れないというわけでもありません。これは青木(大介)さんが言っていたのですが、でかバスが小さいルアーに対してとる反応は威嚇だったり、邪魔者をどかそうとする行動に起因するんじゃないか? ということでした。理由はどうあれ、自分も艇王で釣ったロクマルはスモラバで釣りましたから、小さいルアーででかい魚が釣れないということはありませんが、ちょっと難しい釣りになってくるのかなとは思いますね」