CODA、アニメ・映画の“文字起こし”ネタバレサイトで初の逮捕者が出たと発表

　権利者に無断で映画などのストーリーを文字起こしし、関連する画像と合わせて記事を作成してWebサイトに掲載したとして、宮城県警察本部と登米警察署は10月29日、容疑者3人を著作権法違反の疑いで逮捕した。文字起こしによるネタバレサイトで逮捕者が出るのは初という。映画やアニメなどの海賊版対策をする団体・コンテンツ海外流通促進機構（CODA）が10月30日に発表した。 【画像を見る】問題となったWebサイト【全3枚】 　容疑者らは、2023年1月から24年2月にかけ、映画「ゴジラ-1.0」やアニメ「オーバーロードIII」の作品内に描かれている登場人物の名前、せりふ・動作、情景、場面展開などのストーリー全体の内容を権利者に無断で文字起こしし、関連画像と合わせた記事をWebサイトに掲載。広告収益を不当に得ていたという。 　CODAは「以前より、映画などの文字起こしサイトは数多く確認されており、いわゆる『ネタバレサイト』として問題視されている」と説明。「コンテンツそのものをアップする海賊版サイトや違法アップロードと比較して侵害の程度が軽微に捉えられる傾向にあるが、引用の範囲を超える明らかな著作権侵害であり、重大な犯罪」としている。 　今回の逮捕を受け、オーバーロードIIIの著作権を有するKADOKAWAもコメントを発表。適法な引用範囲を超え、映像作品の文字起こしを公開する行為に対し、「正規版の消費、利用に伴うクリエイターに対する適切な対価還元を阻害し、将来の作品創作環境を悪化させるため、看過できない」としている。