【時系列でわかる】イスラエル軍「数日以内にガザで重要作戦」ハマスとの武力衝突 死者2700人超(11日まで)
■10月9日 露ラブロフ外相 武力衝突の「即時停止を求める」
ロシアのラブロフ外相は9日、モスクワを訪れたアラブ連盟のアブルゲイト事務局長と会談し、双方の立場を確認しました。 その後の記者会見でラブロフ外相は、パレスチナのイスラム組織ハマスとイスラエルの武力衝突について「アラブ連盟とロシアは即時停止を求めている」「何百人ものイスラエル人とパレスチナ人が命を落としたことを深く憂慮している」「我々はあらゆる敵対行為の停止を断固として支持するよう全ての人に呼びかける」などと述べました。 その一方で、アメリカのバイデン大統領がイスラエル支援を明確にしていることについて、「欧米も敵対行為の停止を求めると期待しているが、彼らの立場には重大な疑問がある」と批判しました。 そして、この問題の解決策は「イスラエルとパレスチナという2つの国家が共存することである」と指摘しました。
■10月9日 ハマス「空爆のたびに人質を処刑」
ロイター通信によりますと、ハマスは9日「イスラエルが警告なしに民家を空爆するたびにイスラエル人の人質が処刑されることになる」という声明を出したということです。 イスラエルのメディアは、ハマスと別の武装組織が約130人を人質にとり、なかには軍の高官もいると主張していると伝えています。 また、ロイター通信はパレスチナ自治政府の通信社を引用し、パレスチナが「ガザで進行中のイスラエルの攻撃」を阻止するため、国連に介入を要請したと報じています。 国連のグテーレス事務総長は、ハマスによる攻撃を非難する一方、イスラエルがガザ地区の包囲を命じたことについて懸念を示しました。グテーレス事務総長は「イスラエルがガザ地区を完全に包囲するという本日の発表を受け、深く心を痛めている」などと述べました。さらに国際社会に対しガザ地区への早急な人道支援を求めました。
■10月9日 米バイデン大統領「少なくとも11人のアメリカ人が死亡」
アメリカのバイデン大統領は9日、声明を発表し、ハマスによるイスラエルへの攻撃で少なくとも11人のアメリカ人が死亡したと明らかにした上で、ハマスに拘束されている人質の中にアメリカ人が含まれている可能性が高いとして救出に向けイスラエルと協力していく方針を示しました。「アメリカ国民はあらゆる形のテロに反対する揺るぎない決意を世界に示し続けていく」と強調しています。 また、ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は9日、アメリカ軍を現地に派遣する計画はないと明言しました。その上で空母「ジェラルド・フォード」の地中海の東側への派遣はアメリカの国益を守るというメッセージだと強調しました。 また、ハマスによるイスラエル攻撃計画にイランが直接関与した具体的な証拠は得ていないと述べました。今回のハマスの攻撃がイスラエルとサウジアラビアの関係正常化に向けた取り組みに「ブレーキをかけたというのは早計だ」としています。 国防総省高官は空母の派遣について「イランやレバノンのヒズボラなどへの抑止のシグナルだ」として「紛争をエスカレートさせようとする敵は再考すべきだ」と述べました。 また、ハマスによるイスラエル攻撃は過激派組織「イスラム国」に匹敵する残虐さだと非難しイスラエルの防空システム支援や弾薬供給を強化していると述べました。