米国人にそっぽを向かれた残念な欧州車 文化の違いが生んだ悲劇 22選
フィアット124スパイダー
124スパイダーはマツダ・ロードスターの親戚で、ともに広島で生産され、フィアットのターボエンジンを搭載している。米国の自動車業界では、新車がディーラーに到着してから顧客が決まるまでの最適な期間は60日と考えられている。それ以下は供給不足、それ以上は需要不足を意味する。 2019年、フィアット124スパイダーのこの期間は461日であることが明らかになった。つまり、1年以上も買い手がつかないのが当たり前という状況だ。米国人は全体的にこのクルマに興味がなく、年間販売台数4500台を超えることはなかった。欧州ではそれよりもはるかに多く、2度にわたって7500台を超えた。
フィアット500L
500Lはセルビアで大ヒットを記録した。セルビアは同車が生産された場所でもある。しかし、控えめに言っても、そのスタイリングはキュートな500にわずかに似ている程度であり、セルビア人ほど米国の消費者には響かなかった。 2014年には1万2413台が販売され、一時的に活況を呈したが、すぐに需要は崩壊し、2020年までに年間数百台しか出荷されなくなった。ちなみに、フィアットは欧州でほぼ毎年のように5万台以上を販売し、一時は9万4000台を超えた。2013年から2021年までの米国での総販売台数は3万5000台に届かなかった。
フィアット500X
フィアット愛好家の皆さんには申し訳ないが、クロスオーバーの500Xもまた、米国人の興味を引くことに大きく失敗したモデルだ。欧州での年間販売台数は常に5桁台後半で、2016年には10万5000台近くに達した。同年、米国では1万2599台が売れたが、それ以上の実績は残せていない。
ジャガーXタイプ
ジャガー初の四輪駆動、またはディーゼルエンジンを搭載したXタイプは、どこの国でも大ヒットを収めたわけではなかったが、特に北米では失敗だった。米国での販売台数は2002年に3万3000台強と、欧州よりも10%ほど多い好調なスタートを切ったが、すぐに急落。2006年には4桁台半ばにまで落ち込んだ。