Googleの量子コンピューターチップ、ビットコインへの脅威か
グーグル(Google)の新しい量子コンピューターチップはビットコイン(BTC)の終焉を意味するかもしれない。これは、9日、グーグルが量子スーパーコンピューター「ウィロー(Willow)」を発表した際に一部の人たちが抱いた感情だ。ウィローは、従来のスーパーコンピューターが天文学的な時間、具体的には10の24乗年(1兆の1兆倍年)かかる計算をわずか5分で実行できる。 10,000,000,000,000,000,000,000,000。 この時間は、138億年という宇宙の歴史よりも長い。表面的な理論では、こうした強力なコンピューターがあれば、どんなパスワードも安全ではない。暗号化されたメッセージは傍受され、核兵器のコードは解読される。数字と文字の組み合わせを総当たりで解読することで、ほぼあらゆるものが解読可能になる。 だがまだ、すべてが悲観的な状況というわけではない。量子コンピューターは現在のセキュリティシステムにきわめて大きな脅威となるものの、少なくとも現時点では、あらゆるもののマスターキーというわけではない。また、ビットコインに対する差し迫った脅威もない。 量子コンピューターは、量子力学の原理を活用し、従来のビットの代わりに量子ビット(qubit:キュービット)を使用する。 0か1のどちらかを表すビットとは異なり、量子ビットは「重ね合わせ」や「もつれ」といった量子現象を通して、0と1の両方を同時に表すことができる。これにより、量子コンピューターは複数の計算を同時に実行でき、従来のコンピューターでは処理不可能な問題も解決できる可能性がある。 ウィローは、105個の量子ビットを使用しており、量子ビット数が増加するにつれてエラーの指数関数的な削減が示されている。これは、実用的な大規模量子コンピューターの開発に向けた重要なステップだとグーグルCEOのサンダー・ピチャイ氏は述べている。 Introducing Willow, our new state-of-the-art quantum computing chip with a breakthrough that can reduce errors exponentially as we scale up using more qubits, cracking a 30-year challenge in the field. In benchmark tests, Willow solved a standard computation in
CoinDesk Japan 編集部