阪神・田中秀太1軍内野守備走塁コーチ 守備練習に取り組む姿勢「変わってきた」佐藤輝の進化期待
スポニチ秋の風物詩、「コーチに聞く」の第4回は、阪神・田中秀太1軍内野守備走塁コーチ(47)。今秋キャンプでは守備力向上を課題に掲げる佐藤輝明内野手(25)の特守に付き合い、その強化をサポートした。近未来のチームを背負うであろう和製大砲について改めて基本の重要性を説いた上で、その守備力を「全然下手くそじゃない」と評し、取り組む姿勢についても「変わってきた」と話すなど、来春のさらなる進化に期待した。 ――今季は佐藤輝が2軍にきた時に田中コーチのノックを受けたが、(秋季キャンプの)佐藤輝の守備は。 「(2軍に)落ちてきた時にいろんな話ができた。これをこうしたら良くなるよね、こうしていこうねという話をして1軍に上がっていったのでそれの継続も含めて、本人もスローイングのところは気にしているところがあった。それに対して、ステップをこうしていこうということは話しました」 ――意見を共有できた状態でキャンプにも入れた。 「そうですね。だから意外とコミュニケーションは僕は取れたんじゃないかなと。多分、けっこう、あいつも悔しかったと思うので。だから数だけやればいいじゃなくて、しっかりやるところまでやらせようと。数が多くなると疲れてきて集中力がなくなることもあるので、もうそれはやらせないで。体力は意外とある。逆に、ちゃんとした形で数をやらせようということで、僕はやりたかった」 ――今季はスローイングのミスが多かった。 「まあ多かったですよね。でも器用なので。普通の人じゃできないようなジャンピングスローをしてみたりというのができてしまう。そういう高度なプレーはいらないよと。もっともっと普通でいいよという感じです」 ――基本の形を忠実に。 「できてしまうからそれをやってしまうけど、そんなことしなくていいよというイメージはあります。みんな、エラー数が多いから下手だと思ってるけど、全然そんなふうに思っていない。僕は本人にも、全然下手くそじゃないと思うよ、という話はしている」 ――これまで佐藤輝の特守は数をこなすイメージだったが、どちらかと言うと短い時間でもいいから、しっかりとした形というのを今後も求めていくのか。 「何とかいい姿勢で取り組んできているので、それを崩さないようにはしています。たぶん(来年の)春もあいつは、それぐらいの姿勢でくると思う。守備練習自体は他の選手も含めてけっこう、やっているんですよ。だから特守だけになると25分とか30分で上がっているけど、そういう意味で守備が足りていないとかは思っていない。ちゃんとやるので。もっとやらないイメージでしたけど。イメージですよ、そんなに接していないから。ちゃんとやるようになったし、そういうところは“変わってきたな”と。やっぱりチームを引っ張っていくような選手になるんでしょうから、頑張ってくれていると思いますよ。秋季キャンプに関しては、そういう気持ちも感じました」