お茶の水女子大がトランスジェンダー学生受け入れへ(全文1)2020年度から
トランスジェンダーの受け入れの趣旨などの説明
司会:それでは続きまして、室伏から、お茶の水女子大学におけるトランスジェンダーの受け入れの趣旨などに関するご説明をさせていただきます。室伏学長、よろしくお願いいたします。 室伏:本日はお忙しい中、お茶の水女子大学の記者会見にお運びくださいまして、誠にありがとうございます。座ったままでお話をさせていただきます。最初に、このたび、西日本を中心に甚大な被害をもたらしました豪雨によって被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。尊い命を失われた方々とご遺族の皆さまに深くお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆さまのご回復をお祈り申し上げております。また、現地に行って復旧作業に従事されている方々の安全と、被災地の1日も早い復旧を願っております。本学といたしましても被災された皆さまのお役に立てる方策を、現在検討しております。 では、お手元に配布いたしました、トランスジェンダー受け入れ決定について、この1枚物でございますが、まず、これを読み上げさせていただきます。お茶の水女子大学では、自身の性自認に基づき女子大学で学ぶことを希望する人、戸籍上男性であっても性自認が女性であるトランスジェンダー学生を受け入れることを決定しました。これは、「学ぶ意欲のあるすべての女性にとって、真摯な夢の実現の場として存在する」という国立大学法人としての本学のミッション、これは2004年に制定したものでございますけれども、それに基づき判断したものでございます。 本学では今回の決定を多様性を包摂する女子大学と社会の創出に向けた取り組みというふうに位置付けておりまして、今後、固定的な性別意識にとらわれず、1人1人が人間として、その個性と能力を十分に発揮し、多様な女性が、あらゆる分野に参画できる社会の実現につながっていくことを期待しています。本年より、受け入れのための施設整備などの準備を進め、2020年度の学部、および大学院の入学者から受け入れを実施することといたします。広く皆さまのご理解をお願い申し上げます。