インターネットの「世界線」 狼狽生む速さの追求、市場と承認欲求の罠から自立する道は
「世界線」という言葉は、本来は物理学の用語だったが、現在では時間の流れを「線」のようにイメージし、この現実と並行して存在する別の世界である「パラレルワールド」を指す言葉として使われている。
平成21年に発売され、アニメ化もされた人気ゲーム「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」は、主人公が世界線を越えて活躍する物語で、この言葉が広まるきっかけの一つとなった。4人組バンド「Official髭(ひげ)男dism」の人気曲にも世界線という言葉が登場し、注目された。
SNSなどでは「『頑張れ』という言葉のない世界線にならないかな」と期待を込めたり、把握していなかった事柄について「この世界線の話は知らなかった」といった使われ方もしている。