スパイスチャージで猛暑に打ち勝つ、東京の本格派「火鍋」3選
火鍋メニューのなかでも一番人気は、コロナ禍に「免疫力を高めてほしい」とシェフが考えて生まれた「薬膳MAXコース」。通常のものよりもショウガなどの生薬をさらに6種類ほどプラスしているため、煮え立ったときのスパイシーな香りもMAX! 夏の疲れで衰退していた食欲もムクッと音を立てて目覚めます。
また、鍋の具材も「原価は大丈夫?」と心配になるほど、良い食材ばかり。野菜はミシュラン星つきの名店もご用達のNOTO高農園(石川県・能登)など、契約農家から仕入れたフレッシュなもの。お肉は群馬県産の「くちどけ加藤ポーク」の生のももと腕、豚ホルモン(こちらも生!)が3種、さらにはラム肉スライス……という文句なしのラインナップ。肉質が良いから、鍋にいれてもほとんど灰汁が出ず、染み出るのは肉のうま味だけ!
白湯スープはクミンなどカレーのような複雑なスパイシーさと豚骨のコクがあり、思わず「ウマッ」と声が。辛そうに見える麻辣スープもトウガラシ系の辛さはさほど強くなく、むしろすっきり爽快。どちらも油のくどさがなく、複雑なスパイスの味わいが後を引き、思わずゴクゴク飲んでしまいます。「火鍋の本場である中国の重慶では、体の中の湿気を発散させるために夏に火鍋を食べているんです」とシェフが語る通り、食べた後に体がスゥーっと涼しくなるような感覚もあって。なるほど、火鍋って夏向きの料理なんですね。
具材を煮込むほどに最高のスープへと変化していくのが「ファイヤーホール4000」の火鍋。最後は特注の中華麺を加えて、スープのうま味をたっぷり吸った麺をすすりましょう。スープは白湯でも麻辣でもおいしいですが、両者をお椀で混ぜ合わせたハイブリッドスープもシェフおすすめ。細胞の隅々まで活力がみなぎるような、滋味深い火鍋コースをぜひ、真夏に。