「第3の軍事革命」AI兵器 軍事利用加速で“戦争のカタチ”変わる?
日テレNEWS NNN
急速に開発が進むAI(=人工知能)の軍事利用が加速しています。戦争のカタチを変えつつある、AI兵器の実態に迫ります。 ◇ ロシアによる侵攻から、2年半以上が経過したウクライナの戦場。実はいま、AIの技術を用いた新たな兵器の“実験場”と化しているのです。 ウクライナ軍が前線に投入している四足歩行で進むロボット犬は、兵士の代わりに敵の塹壕(ざんごう)の偵察や地雷探知を担うほか、危険地帯への弾薬や医薬品の運搬も可能だといいます。 実際の戦場で収集したデータをAIに学習させることで、飛躍的に能力が向上。欠かすことのできない存在になっています。
ウクライナ軍の越境攻撃が続くロシア西部クルスク州では、武装したウクライナ軍の無人車両が、地雷をかわして敵地に侵入し、ロシア側の塹壕(ざんごう)を襲撃し、防衛線を突破することに成功したといいます。 戦闘の長期化で兵士の犠牲が増え続ける中、味方の人的被害や精神的負担を減らすため、心を持たず、疲れや痛みを感じない「AI兵器」が次々と戦場に送られているのです。 ◇ 加速するAIの軍事利用。私たちはその最前線、アメリカ西部ユタ州へ向かいました。 フォーテム社幹部 「フォーテム・テクノロジーズへようこそ」 フォーテム社は、ウクライナにAIを使った防衛システムを提供する企業です。
フォーテム社幹部 「これがアメリカ政府や世界のパートナーに供給している最新の『ドローンハンター』です」 フォーテム社が開発したのは、AIを使って敵の無人機を捕獲する「ドローンハンター」。 フォーテム社幹部 「ウクライナ侵攻は、真のドローン戦争の始まりです。脅威を先取りし、その脅威に対抗する技術を生み出しているのです」 すでにウクライナの戦場で活用されていて、ロシアの無人機を捕獲することに成功しているといいます。 橋本雅之記者(米・ユタ州) 「実際にウクライナの戦場では、どのようにドローンハンターがロシアの無人機を捕獲しているのか、デモンストレーションを行います」 最新のAIシステムが、敵の無人機を検知。自動でドローンハンターが飛び立ちます。