拉致被害者・横田めぐみさん一家に「悪質なデマ」流れたことも…新潟に潜んでいた北朝鮮の“影”
悪質なデマ、“出どころ”の謎…
主人と私は警察に行き、めぐみが戻っているというのはデマだと発表してください、とお願いしました。警察では、それは大変なことだとおっしゃって、警察がちゃんと調べているが事実ではない、ということを発表し、新聞に「悲しむ家族に追い打ちをかける悪質な噂」という見出しで、大きく記事が載りました。 一体あれはどこから出た話だったのか、今でもよく分かりません。しかし、のちに北朝鮮の亡命工作員が「めぐみは精神に変調を来し入院した」と証言しているのと時期が奇妙に一致しており、気になります。 新潟は地理的にも朝鮮半島に近く、新潟の中央埠頭には北朝鮮の「万景峰(ばんけいほう)号」という船が来ています(※)から、北朝鮮との深い接点はあったのです。しかし、それもすべては後知恵で、当時の私たちは、娘が北朝鮮にいるなど、思いもよらないことでした。 ※令和6年現在、北朝鮮籍のすべての船舶は入港禁止になっている(令和7年4月13日までの予定)。
横田早紀江