「迷惑外国人は日本から出ていけ!」と怒る日本人が知らない“迷惑行為が起きる根因” 電車内でダンスする動画が大炎上…なぜ多発する?
ここで重要なのは、断固とした姿勢を見せることである。日本人が好む“事なかれ主義”の対応では、事態はなかなか解決できないだろう。 これに関する具体例を1つあげたい。 最近、外国人客による新幹線の特大荷物スペースの横取り行為が多発しているという。本来、特大荷物スペースを使用するには乗車時に事前予約をする必要があるのだが、一部の外国人客が予約なしでこのスペースを占領してしまうのだ。どうやら、予約が必要とわかっていながらやっているケースも多いようだ。
クレームを受けたJR東海は、特大荷物スペースを利用するには予約が必要な旨を、繰り返し多言語でアナウンスしている。そして、「予約なしで荷物を持ち込んだ場合は、1000円の手数料を徴収する」ことも強調しているようだ。 しかし、この対応はいささか穏当すぎると言わざるをえない。できれば波風を立てたくないという底意が透けて見える。ルール違反は許さないというメッセージを伝えるためにも、ペナルティの金額をもっと高く設定したうえで、荷物が置かれてあるときは、否応なしに強制移動するくらいの対応をしてもいいのではないか。
2に対しては、これくらい断固とした姿勢を見せるべきだろう。 ■相手が察してくれることを期待してはいけない 1、2いずれの場合においても、重要なのは自分たちの要求や考えをはっきり相手に伝えることである。 そもそも日本には暗黙のルールが多くあり、「いちいち言わなくてもわかるだろう」というのが日本人のコミュニケーションのベースにある。そして、相手が気づいてくれることに過度な期待を持ってしまう。 ただ、このやり方はインバウンド客には通じないと思ったほうがいい。同質性がきわめて高い日本と違って、さまざまなバックボーンを持つ人が混在する社会では、はっきり、きっぱり伝えるのが基本だ。自分の意思を明確にしないと誤解が生じるため、何でもストレートに伝えるのがあたり前の社会環境だからだ。