「迷惑外国人は日本から出ていけ!」と怒る日本人が知らない“迷惑行為が起きる根因” 電車内でダンスする動画が大炎上…なぜ多発する?
■迷惑であることをいちいち相手に伝えたほうがいい 具体的には、目につくところに多言語表記の注意書きを掲示するのが基本である。言語は、日本語、英語、中国語簡体字、中国語繁体字、韓国語の5カ国語表記が望ましい(簡体字が中国人、繁体字が台湾人、香港人にむけたメッセージになる)。 見た目のわかりやすさにもこだわったほうがいい。伝えたいメッセージが一目でわかるように、イラストを使ったり、大きな文字でシンプルに表記したりするのがポイントである。
あとは各国のガイドブックに情報を発信したり、外国人スタッフが、相手の国の言葉でルールを説明したりする等の対応が考えられる。とにかく可能な手段はすべて駆使して、ルールを徹底的に見える化することが肝要だ。 そして私たち自身も、目の前の外国人が自覚なく迷惑行為をしているようなら、そのつどルールを教えてあげるべきだろう。「迷惑だ」と思いながら傍観するのではなく、迷惑であることをいちいち相手に伝えたほうがいい。日本語が通じなくても、カタコト英語とジェスチャーだけで意思はおおむね伝わるはずだ。
「注意したら逆ギレされるのでは?」と思う方がいるかもしれないが、心配ご無用である。むしろ、自分が恥をかかずに済んだことを感謝する人が多いはずだ。ただし相手を叱責するような態度だと、トラブルになる可能性があるのでその点は注意したほうがいい。 ■故意の迷惑行為に対しては断固とした姿勢を 前述した2に対しては、強制力ある措置を取るしかないだろう。「規制が緩いんだったら、やってしまえ」と考える相手に、いくらモラルを求めても効果は期待できないからだ。
当該違反者の再入場を制限する、あるいは厳しい罰則を設けるといった措置を取るべきだ。あまりにひどければ警察に通報したり、法的措置を取ったりすることを検討してもいい。 「警察はインバウンド客に甘い」という意見をたまに耳にすることがあるが、そんなことはない。最近は多くの警察署で、外国語ができる職員を配置したり、通訳システムを導入したりして外国人応対の強化を図っている。看過できない場合は、警察に頼ることを躊躇しないほうがいい。