祝100周年! 歴史ある教会をリノベーションしたベーカリーカフェ「フロインドリーブ」(兵庫・三ノ宮)の歩みとこれから
フロインドリーブ、100年の歩みを紹介
「フロインドリーブ」は現在、100周年のメモリアルイヤーとしてイベント開催中! 店内にバルーンを飾り、記念グッズを販売していて大盛り上がりです。イベントは2024年9月中なので、訪問を考えているならぜひその期間に行ってみてください。(※記念グッズは無くなり次第終了。詳しくはHPをご覧ください)スタッフも着用するフロインドリーブTシャツオシャレなエコバッグも! 待合スペースには「フロインドリーブ」の歴史が分かる年表も飾られています。この記事でも、これまでの「フロインドリーブ」についてまとめました。
戦争で日本に残留したドイツ人が日本人女性と結婚。神戸でベーカリーを開業
カフェで食べたい場合は、スタッフに一声かければ席に持ってきてくれます! 創業者のハインリッヒ・フロインドリーブさんは、第一次世界大戦で日本軍の捕虜となり、現敷島製パンの初代技術師長として日本に在留します。日本の生活で出会った日本人女性と結婚し、共に「フロインドリーブ」を開業したそう。しかし当時、ドイツパンというのは馴染みがなく、歯応えのあるハード生地はなかなか受け入れられなかったのだとか。お店の入り口に飾られている、ロゴマーク入りの看板日本人の嗜好に合わせて、ドイツの製法はそのままにソフトタイプのパンを展開したそうです。お店のロゴマークにもなっているビスケット生地のサクサクのブレッツェルやクロワッサンなども販売し、徐々にファンを獲得。約10店舗にまで拡大しますが、第二次大戦をきっかけにお店は全焼してしまいます。それでも終戦の翌年、30坪のお店を再開させたそうです。この「フロインドリーブ」創業の話は、1977年のNHK連続テレビ小説「風見鶏」のモデルにもなったのだとか。
2代目がドイツで培った洋菓子技術をプラス。パンと焼き菓子が美味しいお店へ
創業者が「フロインドリーブ」を経営している間、夫妻の第一子となるハインリッヒ・フロインドリーブ2世さんがドイツへ留学。修行の末ドイツ国家マイスター試験に合格し、帰国後は「フロインドリーブ」を法人化させ、経営を引き継ぎます。それまではドイツパン中心のラインアップでしたが、洋菓子・焼き菓子を並べられるようになったのは2代目が習得した本格的な菓子の技術あってこそ。1階の売り場にはクッキーやパイといった焼き菓子がずらりと並びます。すべて手作りのため、一つひとつ形状が異なるそう。そんな個性も楽しめる! 「フロインドリーブ」の代表商品「ミミ」は、豚の耳をモチーフにしたパイ。豚の耳はドイツで幸福のシンボルとされているそうで、バターの風味をふんだんに感じられるサクサク食感が特徴です。大きさが大・中・小とあり神戸っ子には「大ミミ」「中ミミ」「小ミミ」と呼ばれています。