「便が緩いかな?」生後4ヶ月の息子に違和感 その後…医師「もう身体が反応しません」容体が急変した理由とは
両親の思い
見ているのもつらい様々な処置が増え、息子の体が管や針で傷付き、治療に耐える姿に両親は 「このまま治療を続けるのは親のエゴなんじゃないか?」そんな思いになりました。 「治療を中止した方がいいのではないか?」「こんなつらい治療を本人は望んでいるのか?」耐えられない状況に迷いを感じた両親は、泣きながら主治医に思いをぶつけたといいます。 物腰の柔らかい静かで穏やかな主治医が「お母さん、今はまだ諦めるときではないです。私は諦めていません!」とキッパリと言う姿に、患者と向き合う熱意を感じ、治療継続の意思を固めました。
やっとわかった原因
人工透析を24時間で回し続け、2週間が経過しました。 血液検査の結果、血液内に「破砕赤血球」がみつかり、ゆいとくんの病名が※「aHUS.非典型溶血性尿毒症症候群」と診断されました。 とても珍しい症例で、治療を進めるにあたって他病院と連携しながら「血漿交換」「輸血」を繰り返しましたがゆいとくんの容態は悪くなる一方でした。 ※「aHUS.非典型溶血性尿毒症症候群」 aHUSは、遺伝子の変異により生まれつき補体のコントロールがつきにくい人が、感染や分娩、臓器移植などをきっかけに、補体の異常な活性化を来して発症します。その他にも、免疫の異常で補体活性化を抑制する因子の働きが低下する場合や、発症の原因がわからない場合も少なくありません。 補体の異常な活性化が起こると、本来傷害することのない、自分の体の血管内皮を傷つけるようになります。すると傷ついた血管内皮に血小板が集まり、血栓が形成されます。血栓により血液中の赤血球が壊れたり、血管をつまらせたりすることによって様々な臓器障害を引き起こします。中でも腎障害は発症の頻度が高い臓器障害です。以上の様にaHUSは血小板減少、溶血性貧血、急性腎障害を特徴とする病気です。 出典:難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/3846