辛い更年期障害で悩む人に食べてほしいもの 驚きの効果を医師が解説
“伝統的な味噌”でホルモンのバランスを取る
テンジャンと日本の味噌はどちらも大豆を発酵させたものですが、大豆の処理法が違います。味噌は皮を剥いた大豆を発酵させていますが、テンジャンは皮を剥いていない大豆を発酵させています。 伝統的に時間をかけて作ったテンジャンと市販のテンジャンの有効性に違いがあるかどうか、両方が更年期に対して有効かどうかを見るという研究も行われています。 閉経を迎えて更年期障害が強いと診断された45~70歳の成人女性に、伝統的なテンジャンと市販のテンジャンを錠剤にして飲んでもらいました。4週間飲んだところ、伝統的なテンジャンでも市販のテンジャンでも更年期の症状が明らかに改善しました。 この結果を見ると、日本人も味噌を摂取することが重要で、更年期に対する切り札になる可能性も高いと考えられます。 市販の味噌でもいいですが、やはりしっかりと発酵させた伝統的な味噌のほうがいいです。テンジャンでは、時間をかけて発酵させた伝統的なものはLDLコレステロールが下がったという点が、市販のものとの違いでした。 一般的に更年期の女性は、LDLコレステロールが上がり始め、中性脂肪がさらに上がり始めます。そのため、伝統的なテンジャンのほうが、より自然な形で女性ホルモンのバランスを取ってくれることになります。 遺伝子組み換えの大豆の懸念などもあるので、国産の大豆を使った伝統的な味噌を選ぶことが、予防も含めて、更年期症状で悩む期間が短くなったり、悩まなくて済むようになったりすることにもつながるでしょう。 (TEXT:山田周平) ▼動画でもっと詳しく知る 【YouTube】https://youtu.be/J09XQ9FwyzU 画像提供:Adobe Stock
石黒成治先生
消化器外科医、ヘルスコーチ。 1973年、名古屋市生まれ。1997年、名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院で大腸癌外科治療のトレーニングを受ける。その後、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務する。2018年から予防医療を行うヘルスコーチとしての活動を開始。腸内環境の改善法、薬に頼らない健康法の普及を目的に、メールマガジン、YouTube、Instagram、Facebookなどで知識、情報を分かりやすく発信している。Dr Ishiguro YouTubeチャンネル登録者数は37万人超(2024年1月時点)。
執筆者情報
■山田周平 ライター。さまざまなWEBサイトでエンタメ記事や育児コラムなどを書いています。著書に『ひとのパパ見て わがパパ直せ』。 Instagramアカウント:@damepapa31 https://www.instagram.com/damepapa31/