【40代・50代のビタミンD活⑧】ビタミンDについての素朴な疑問! もっと教えて、斎藤先生!
ビタミンDが今ほど話題に上るずっと以前から、この特別なビタミンの重要性を訴え続けてきた医師、斎藤糧三さん。連載でも、ビタミンDがほぼすべての体の機能にかかわり、ビタミンDこそが健康寿命を左右することを一生懸命お伝えしている。最後にビタミンDに関する素朴な疑問に一問一答で答えていただいた。
Q1. ビタミンDサプリメントは、誰でもとったほうがいいのですか?
「もちろんです。これまでお伝えしてきたように、ビタミンDが不足して起こる症状や病気は驚くほどたくさんあります。以前から言われてきた骨粗しょう症やくる病(骨軟化症)のほか、アレルギーや生活習慣病、がんに至るまで、ビタミンDとの関連が明らかになってきました。 ビタミンDは他のビタミンと違い、食べ物からはごくわずかしかとることができません。紫外線によって皮膚でつくられる特別なビタミンゆえ、紫外線を過剰にガードしている日本人は、圧倒的にビタミンD不足。サプリでとらないと、不足している人がとても多いビタミンのナンバーワンだと思います。 栄養に詳しい医師や管理栄養士に『自分自身がひとつだけサプリをとるとしたらどれですか?』という質問を投げかけたら、多くが『ビタミンD』と答えるでしょう。それほど必要な栄養素です。 ちなみにビタミンDをまとまった量とるときはビタミンAも一緒にとらないと、体がビタミンAが欠乏した状態になることがあります」(斎藤先生)
Q2. 更年期の不調とビタミンD不足は関連がありますか?
「おおいにあります! なぜならビタミンDは『幸せホルモン』とも呼ばれているセロトニンの代謝を調節することがわかっているからです。 セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせる効果があります。不足すれば、イライラや不安などのストレスを感じやすく、眠りの質が低下するのはもちろん、やる気や集中力の低下、気分の落ち込みなどにつながるほか、めまいや頭痛を引き起こすことも。 さらに、うつ状態になるリスクも高くなります。これらは更年期に起こる不調でもあるので、ビタミンD欠乏には十分注意する必要があると思います」