40代からでも年収、やりがいはアップできる…「幸せな転職」を実現するために「大切なこと」
「TRIP分析」で自己理解を深める
「転職すべき人」には共通する特徴があります。それは、明確なビジョンと気持ちの整理ができていることです。成功する人は、不満や問題点を冷静に分析し、「どのような環境で自分の能力を発揮したいのか」「そのために何を準備すればいいのか」を具体的に考えています。そのために活用できるのが「TRIP分析(TM)」です。 「TRIP分析(TM)」とは、自分のキャリアを過去から未来まで整理するためのフレームワークです。以下の4つのステップに基づいて自己理解を深めることができます。 1. T (trigger):今の考えがどの経験からきているのかその本質を知る。 2. R (real):固定観念を捨てて、本来ある自分のスキルや能力を理解する。 3. I (ideal):想像性を高めて自分が本当に望んでいる理想を描く。 4. P (Plan):今後のキャリアをどのように設計するかの具体的なプランを立てる。 「TRIP分析(TM)」を活用する際にも、「素直さ」が重要です。自分が「できる」と思っていないことでも、他者からの指摘によって気づくことができる場合があります、第三者の視点を取り入れることで、より深い自己理解が可能になります。「私はこれしかできない」と決めつけてしまう前に、他者の声に耳を傾ける素直さを持つことで、見えていなかった選択肢が広がるのです。 人生100年時代と呼ばれる現代、キャリア形成は人生を通じた自己探求の旅とも言えます。確かに、潤沢な年金や資産があれば、リタイアして悠々自適な生活を送ることも可能です。しかし、仕事を通じて社会と関わり続けることは、自身の存在意義を見いだすだけでなく、健康寿命を延ばし、より充実した人生を築く鍵になるのではないでしょうか。 私たちにとって「働く」ということは、1日の約3分の1を占める貴重な時間です。変化を恐れず、自分の可能性を信じるとともに、他者の声に耳を傾けながら、より充実した未来を築いていけることを心から願っています。
漆沢 祐樹(株式会社パーソナルナビ代表取締役)