有馬記念は大本命ドウデュース衝撃の“ハ行”取り消しでラストランを走らず“引退”となり大混戦必至…勝つのはどの馬だ?
ドウデュースがいなくなっても展開はスローペースで馬群がひとかたまりになることが想定される。となるとカギを握るのはコース適性とスローペースへの対応力なのかもしれない。 その適性、対応力から浮上するのは、今春の大阪杯を2番手から押し切ってGⅠ馬になったベラジオオペラ。この馬の強みはレースセンスと自在性。天皇賞・秋は好位から直線で見せ場はつくったものの、最後は踏ん張りきれずに6着に沈んだ。 しかし、これにはハッキリとした理由があった。陣営は戦前から酷暑の影響が残っていると公表。底力に期待はしていたものの、負けたのは致し方ないとの思いがある。それでも勝ったドウデュースとはコンマ4秒差。だからそこまで悲観はしておらず、むしろ有馬記念を目標に態勢を整えてきた。阪神JFをアルマヴェローチェで勝つなどリーディング上位につける上村洋行調教師が経緯を明かしている。 「この馬は夏に弱く、秋に入っても夏バテが尾を引いて、天皇賞は決していい状態ではなかった。それでいてあの着差。この秋は天皇賞か、ジャパンカップを使って目標を有馬記念と考えていたが、仕上げを考えれば間隔の詰まるジャパンカップより天皇賞の方がいいと考えた」 中7週をあけたことでその狙い通り、気温の低下と反比例するように馬の調子は急上昇。最終調整は栗東Cウッドコースでびっしり追われてラストは11秒3をマークした。中山ではスプリングSを勝ち、2400メートルの日本ダービーでもタイム差なしの4着。弱いと言われた現4歳世代だが、タスティエーラが天皇賞・秋2着、ドゥレッツァがジャパンカップ2着同着と奮闘している。上村調教師のトーンも一気に上がった。 有馬記念は内枠有利。これならベラジオオペラの先行力と自在性を遺憾なく発揮できる。 この10年のデータを見ると有馬記念では1番人気の馬が5度勝利、2番人気の馬が2度勝利するなど固いレースだ。最も人気薄が勝ったのは2015年のゴールドアクター。8番人気で単勝は17倍だった。この年は2着が5番人気のサウンズオブアース、3着が4番人気のキタサンブラックで、馬単が1万3780円と万馬券となり、3連単が12万5870円と大荒れになった。今回も前売りオッズで単勝万馬券はなく、最低人気のダノンベルーガが76.6倍。予想の難しい横一線の激戦となることは間違いない。
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